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月の舟

作者: 秋葉竹


なのに

たゆたうように月は光りつづけ

あきもせず夜空を見上げる

あなたの横顔が冷たい


聴こえるはずのない

化鳥の鳴きごえがした


なにかを奪い去る甲高い意志

その悲しみを秘した胸の重さが

その鳥の巣には耐えられず

自重で穴を開けてしまった

どこか剽げた化鳥の絶望の悲鳴


鳥は

飛んでゆく

夜は寒いから

悲しみが凍りつき

私の部屋へは

氷像が落ちる


まるい月は真円ではなく

ただ綺麗に輝きたいひとつの嘘が

無数の真実を優しくだますだろう


この部屋の窓から

晩秋の風が髪の毛を揺らしにやってくる

行くべき道が

祝わわれている嘘を

やさしくおしえてくれている

だから

間違わない

ちゃんと

覚えている


後悔は

あの公園の滑り台の

上に置き

風にまかせて

いつか滑らす


呼ぶは

私を月まで連れて行ってくれる

紙でおられた

光の

黄泉の















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