おかわり要求、軽トラ女子
【グレーゾーン】って映画、面白かった。
あっという間の約1時間半。
あ、ダメだ。
ネタバレ厳禁のどんでん返し!
「まだ終わりじゃないだろ。」
たとえセコンドがタオルを投げても、この降参は認めない。
誓約板ではアホンダラか私、本人が降参の意志を示すか死亡した場合のみ勝敗の判定をされると書いていた。
だったら、ここで戦いを止めたら引き分けにされるかもしれない。
「貴様、息子を殺す気か!」
あ?
あのオッサン、アホンダラの親父か?
「文句はそういうルールに決めた、テメェんとこのドラ息子に言えや。」
あーあー
殺してやるだの、ゼバニガ商会の総力をあげて潰すだの……
この親にしてこの子ありだな。
「審判、アホンダラに水ぶっかけて起こしてやって。自分で敗けを認めさせないと、後が面倒臭いから。」
「は、はい!」
じょばぶぁぁ
バケツ一杯に入れた水をアホンダラに掛けている間、私は仁王立ちで待つ。
「ぶはっ、何だ!?」
「目が覚めかたか……だったら続き、始めて良いよな?」
トンファーを構え、満面の笑みでにじり寄る。
あと2メートルの距離に来てから、ダッシュでアホンダラに近寄り右腕を振り上げる。
「こ、降参だぁぁぁ!!!」
「そこまでっ!勝者、ケーコ・トクラ。」
審判が私を羽交い締めにしながら決闘終了を宣言した。
ちょ、離せこら!
んなことしなくても、もう殴らんから。
……
………
…………
「お疲れ様でした、ケーコさん。」
決闘が終わり、リューツァさんが控え室に来てくれた。
「なんとなく、不完全燃焼です。」
最後にもう1発殴っときたかった。
あの審判、良い仕事したな。
「ですが、ケーコさんのおかげでホンダーラさんに付き纏われる心配が無くなりました。ありがとうございます。」
「リューツァさんの為だけじゃありませんよ。珍しいお酒と、賭けの儲けを得る為に頑張ったんてすから。」
「はい。私も、リバイゾ叔父様も儲けさせて頂きましたよ。」
倍率、36倍。
よし、次にリバイゾさんと飲む時はゴチしてもらおう。
「ゼバニガ商会の酒蔵を見に行くのはいつにしますか?フラウティア闘技場の職員が同行して、誓約板に記載したことに違反していないか確認しますよ。」
「いつでも良いのですか?」
「はい。闘技場の職員は[勝者が正義]が信条ですから、決闘に勝ったケーコさんのご希望に添います。」
あんまり時間を置いたら良いお酒を飲まれたり、誰かにあげたりするかもしれない……
「これから行きましょう。厄介な小細工されたら、腹立ちますから。」
「分かりました。職員にお伝えしますね。」
ナビちゃん《無限収納の整理をしなければ》
軽トラちゃん「ご主人、どのくらいお酒をせしめるんだろう?」
ナビちゃん《それはゼバニガ商会の酒蔵の規模によりますね》
軽トラちゃん「まさか……空っぽにする気かな。」
ナビちゃん《個数制限の記載をしなかった時点で警戒するべきでしたね……》




