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第六話 姫


地下に赤い兵士が集まってくる。


力自慢の大バカ野郎のアオヤマが、大臣の剣を拾って、次々になぎ倒す。


ホストの大バカ野郎のヤマギシが、石を投げて応戦する。


裏声の大バカ野郎のトダが、砂を投げて目つぶしにする。


俺はたいまつを消す。暗闇に目が慣れている俺たちだけが、かろうじて見える。


奴隷が「こっちだ」と狭い通路に誘導する。


臆病者のサラリーマンのトダがすぐに続く。ウラベが続き、ヤマギシも続き、俺が続き、剣を持ったアオヤマが追っかけてくる赤鎧を突き刺して続く。


曲がりくねった狭い地下通路を抜けると、夜明けだった。







はるか遠くに見える王宮は、炎につつまれていた。


俺たちは太陽よりも明るい光を見つめながら、ただ立ち尽くした。


奴隷は頭にかぶっていた布を脱ぎ去った。

長い髪がゆれる。奴隷は女で、目に涙を浮かべていた。きれいな瞳だった。


「お姫様が、夢にみた、明日です」と俺は言った。


この女が奴隷でないことは、だいぶ前からわかっていた。

姫は、無言で泣いた。






「300キロ先に、同盟国のラジール王国がある。そこまで、歩こう」とサラリーマンのトダが言った。トダがサラリーマンでないとわかるのは、もっと後の話になる。



読んでいただきありがとうございます。遅いかもしれませんが完結させます。

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