1/4
プロローグ 忍び寄る殺意
はじめまして!すしけんしです!
作品の投稿は初めてなので、拙い部分もあると思いますがご了承くださいね!
――――風が、まるでこの場の出来事を隠すようにそよいでいる。
ほんの数分前までは日常の一部でしかなかった場所が、気づいた頃には1人の荒くれ者の群れで覆い隠されていた。
「今回渡されていた指令はコレだけだったかなァ…」
ふと、その男が独り言をこぼす。
「確か、ここにはもう1人来る予定なんだよな?」
「――――――」
「あのねェ~、俺も『暇』ってワケじゃねぇんだよォ」
それは、確かに独り言だったが、まるで誰かに話しかけているようでもあった。
「ええ?オイ、聞いてんのか?おめーに言ってんだぞ?」
再び、風が舞い込む。その黒い風が男を連れ去り、後には何も残らない。否、1つの、赤黒い物体だけが残った。
まるで、少し前までは生命の脈動を刻んでいたような何かだけが――――――。