鏡よ鏡、7
「あんた、本当に男が切れないよね。」 結局、あれから知り合いのバツあり女の芙美に呼び出された。あのまま眠りたかったんだけど。男にはわたしの「女」を求められたいけど、女にはわたしの「人間」を求められていたい。
「そうか。前に会ったときは男いなかったもんね。あんときはひとりだったか」
「いくつ」
「えーと、はたちか」 「はあ?子どもじゃん!あんた、まわりから親子と思われてるよ」 「たしかに!二十五のときの子だね!そう考えるとすごいね!」
「ハタチなんか子どもじゃん。なにがいいの?カラダ?」
「あのね、同世代くらいのおっさんと付き合ったことある?ふつうに甘えてくるんだよ?」 「あ…たしかに。でもいいじゃん」 「よくないよ。幼児プレイだよ?」 「え!そんな甘え方されたの?」 「されてないけど」