第5話 アースとアクシアの違い
「ここ、アクシアは響さんがいたアースとはほとんど同じと言ってもいいぐらい、作りが同じです。違う所というと、他の種族がいる、スキルが使える、それに伴い、スキル学校や種族毎の町があります。生活も科学や電気に頼るよりも、スキルに頼る人が多いイメージです。」
なるほど。現代っぽいけど、中身は異世界って感じなのかな。
ちょっとワクワクするなぁ。
俺は、窓から外を見ながら、考えていた。
となると、このアクシアで、俺は何をすれば良いんだろう?
異世界というと、チートやハーレムで楽しい異世界生活ができそうだけど・・・。
「なぁ、シア。俺はこのアクシアで何をすれば良いんだ?普通に過ごしていればいいの?」
「響さんには、まずはこのアクシアに慣れて頂きたいと思います。ただ、慣れるだけではなく、ミッションという形で、様々な事に挑戦していただきます。」
ミッション?なんだかゲームみたいだ。となると、シアはミッションをくれる受付嬢みたいな感じかな?
「最終的には、強くなって、アースを救って頂きたいですが、それはその時にお伝えしましょう。『オールジャッジ』を使いこなして、ミッションをクリアしていってくださいね。」
するとシアは、手を動かし、何かを操っているようだった。キーボードのエンターキーを押すイメージで、「タタン!」と叩くと、俺の目の前に文字列が浮かんできた。
「今、響さんの前にミッションを表示しています。初めということもあるので、簡単なミッションです。」
俺の目の前には、『ミッション1 オールジャッジを使って人助けをしてください。』と表示されている。
「オールジャッジを使って人助けって、どんな人助けでも良いのか?」
「はい。助けられた人から『ありがとう』と御礼を貰えればミッションコンプリートです。ミッションコンプリートすればご褒美を用意いたします。」
おぉ、ご褒美って聞くとなんかいやらしい感じがする!まぁ、この世界に慣れる為にも、色々やってみるのが一番かな。
「それぐらいなら簡単にできそうだ。でもこの世界って具体的に前いた世界とどう違うかもわからないし、オールジャッジしか使えないのも大変かな。」
「もちろん、オールジャッジでコピーしたスキルを使用しても大丈夫ですよ。後は慣れですよ!慣れ!とりあえず、外に出てアクシアを歩いてみてください!」
シアに言われ、とりあえず、このロイヤルスイートルームから出て、町を歩いてみるかー。
俺は、シアに言われるがままに、この部屋を出て外に向かおうとした。
「あ、言い忘れましたが、この部屋がこれから響さんが暮らしていく家になりますので、忘れずに帰ってきてくださいね。」
「えっ!このゴージャスな部屋って俺の家なの!?家賃とか支払えないよ!お金も稼がないと行けないのか・・・。それなら、前に住んでた普通の一般的な家で良いのに・・・。」
「言い間違えました。このビルが響さんのビルなので、他の階には誰も住んでいないし、家賃も支払わなくて大丈夫です。アーク様が用意したビルなので、気軽に使ってくださいね。」
なんということでしょう。このビルが俺の物とは!6階建ての駅から徒歩5分圏内で、都内の一等地。しかも部屋がロイヤルスイートルームみたいなゴージャスな部屋。さすがアーク様だ。これだけ用意してくれるなんてさすが女神様だ。
俺はアークを思い出しながら、改めて、部屋から外に出た。