プロローグ 異世界へのはじまり
俺は、響 蓮。
高校3年生の青春真っ只中を走っている、18歳のヤングだ。
ヤングって言葉は古臭いから、若者だ!
今何をしているかって?
見てわかる通り、青春真っ只中を走っている!
文字通り、走っているのだ!
どうして走っているかって?
それは・・・
後ろを振り返る。
そこには、ナイフを持った女の子がいた。
ただ、ナイフを持っているのではなく、俺に向かって走っている。
「蓮!今日という今日はもう許さないんだから!待ちなさい!」
追いかけて来ているのは、幼馴染の神田 茜。
幼稚園の頃からずっと一緒で、家もお隣さん。
活発で、頭が良く、スタイルが良く、非の打ち所がなく、クラスの人気者。
クラスの人気者というか、学校内での人気者だ。
さらりと流れる黒髪が可愛さを演出している。
綺麗というよりは、可愛い小顔の女の子。
身長も150cmぐらいなので、マスコットみたいに可愛がられている。
それなのに、バストは大きい。
いわゆる、ロリ巨乳というものだろう。
最近のトレンドを取り入れているなぁーと俺は尊敬している。
最近は芸能プロダクションに所属も決まって、ちょくちょく雑誌のモデルや
ドラマの脇役でも出てるほど。
そんな、人気者の茜に追われている。
俺が何をしたかって?
ふふふ・・・
ちょくちょく茜にイタズラをしては怒られているんだけど、今日はちょっとやらかしてしまった。
いや、結構やらかしてしまったのだ。
茜はよく、ラブレターを貰っている。
この時代にラブレターって珍しいと思うが、何故か学校で流行っているようだ。
しかも男性から女性に送るのが流行っている。
流行っているものには、一度は乗らないといけないと思った俺は、
茜にラブレターを書いて下駄箱に入れておいた。
だが、ただのラブレターではない。
茜の秘密を書いたラブレターだ。
その秘密は俺しか知らない。
そんなラブレターを貰った茜は、真っ先に俺の所に来た。
とっても素敵な笑顔を添えて。
「ねぇ、蓮。この手紙って蓮が書いたのよね?」
「ん?お、茜じゃないか。その手紙がどうかしたのか?」
俺は知らないフリをしていた。だが、茜には通じない。
「ふふふ、もう蓮ったら、誤魔化しても無駄だよ?
ただの手紙かと思ったら、こんな事を書いていたなんて・・・」
そこで俺は気づいた。茜に手にナイフがある事を。
「あれ、なんでナイフ持ってるの?あ、手紙を読むために封を切るようか!」
俺は、この後の展開を先読みし、いつでも動ける体制を取る。茜に気づかれない様に。
「もう、私に何度もちょっかい出して来て、疲れちゃった。」
ジリジリと距離を詰める茜。
合わせて距離を取る俺。
「なんで、私と蓮しか知らない内容がこの手紙に書いているんだろうね?あなた、誰かに言ったのかしら?」
「いやいや、茜がいつも寝る前に、クマのヌイグルミに1日起きた事を伝えてたり、その後に、クマのヌイグルミに告白の練習していたりとか、そのままクマのヌイグルミと一緒に寝ているなんて、俺は誰にも言っていないよ?」
そこで茜は持っていたナイフを振り回して答えた。
「もう、犯人は分かったから言わないで良いわ!一ヶ月ぐらい、病院生活とかどうかしら?
大丈夫、手伝ってあげる。」
そのセリフを聞いた途端、俺は走り出した。
続いて茜も走ってくる。
そして今にいたる。回想終わり。
「やばいなー、久しぶりにプッツンしちゃってるや。ここは逃げ切らないと。」
こういう展開は何度か経験している。だけどナイフを持っているのは初体験だ。
俺は、走りながら、対策を考えていた。
だが、その対策は何の意味も無かった。
「あれ?なんか、急に暗くなった?」
走りながら、足元を確認する。
なんかわからないけど、暗くなっている。
空を見上げてみた。
「あ・・・これやばいやつだ。」
空を見上げた俺は、唖然とした。
俺を目掛けて黒い物体が襲ってくる。
「これって隕石かな・・・」
考える時間もなく、俺は黒い物体に押しつぶされていた。
初投稿です!
まったりと更新していきたいと思います。
目指せ!毎日更新!だけど、頑張ります!
※タイトルや内容は執筆を進めて行く中で変更がある可能性があります。