君に出会った時
まだ転生しません...まだ!!
僕にはいわゆる幼なじみと呼ぶ存在がいた。
彼女はとても整った顔立ちをしていて腰のあたりまで届きそうな長く綺麗な黒い髪をしているのが特徴だった。
名前を[橋本 結愛]と言い彼女に出会った時のことは今でもよく覚えている。
小学校に入学する少し前くらいの時だった僕は 母の誕生日に贈る花を家の近くにある花屋さんに父と買いに出かけたのだ。
そこで結愛に初めて出会ったんだ。
結愛は小さいながらも自分の父のやっている花屋さんを一生懸命に手伝っていた。
一目惚れだった。
僕は結愛の花を売る時の笑顔に一目惚れしたのだ。
それから僕は特に花を買う必要がないのに結愛のお店に通うようになっていた、そして、小学校に入学する頃には僕は彼女とよく遊ぶようになっていたし僕の家の中や庭には花が随分と増えていた。
小学校での6年間は奇跡的に僕は結愛とクラスがずっと同じだった、なので僕の小学校時代の生活は学校で結愛と会い、学校が終わってからも結愛の家や僕の家で遊んだりしてずっと結愛と一緒だった。
たまに結愛と一緒に結愛の父のお店を手伝ったりして小学校は卒業していった。
僕達は小学校を卒業して二人共同じ中学校に通った、僕は中学校でも小学校と同じようにずっと結愛と一緒にいると思っていた、実際に中学1年生が終わるまでずっと一緒にいたと思う。
そして、僕達は中学2年生でクラスが別々になってしまった...
しかし、クラスが別になってしまっても僕は結愛のクラスによく遊びに行ったし結愛も僕のクラスによく遊びに来ていた。
クラスが変わっただけで僕達が会わなくなるなんていうのは全くなかった。
しかし、2年生になり少し経ってから僕のクラスで結愛と僕が付き合っているという噂がたった。
そして、結愛の事が気になっている男子が僕に直接聞きに来たのだ。
僕はその時に恥ずかしくなって「別に結愛のことはなんとも思ってないよ!!」と言ってしまったのである。
結愛が僕の教室のドアの所に立っていたのに気づいたのは彼女が扉を開け走り去ってからだった...
そこから僕達は一緒に登校しなくなり、一緒に帰ることもなくなり、互いの教室に遊びに行くこともなくなり、互いの家に遊びに行くのもなくなった...
僕は彼女を傷つけてしまった、そしてその事を謝る勇気が出せずそのまま2年生から3年生になっていた...
そして、3年生になってから彼女が学校に登校してく日が極端に減り始めた。
そして、中学校の卒業式の日...彼女は...結愛は...病院のベットの上で...死んだんだ...
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