第39話 腐れ縁
わたしはそのまま、蒼くんの家に泊まった。美亜には事前に連絡していた。次の日、蒼くんは朝から授業があったが美亜と待ち合わせた場所まで送ってくれた。
「嬉しかったけど、心配やし、次からはちゃんと連絡してや?」
「うん」
「てか寂しいわ、ありえんぐらい」
不思議だ。まだ、わたしの膣には蒼くんとのエッチの名残がある。あの後、気づくと眠っていて、ふたりでシャワーを浴びて、それから蒼くんが作ってくれたパスタを食べた。そしてベッドでいちゃいちゃして、気づくと朝になっていて、またエッチをした。
わたしは幸せでいっぱいになりながら、美亜と新幹線に乗った。美亜は色々と観光していたようだ。都馬くんには会えなかったらしいが、CDショップで大きなポスターを見つけてたくさん写真を撮っていた。
帰り道、奏也からのメールに気づく。
《久しぶりに会おうやー》
《いいよー》
2回生になり、いよいよわたしたちは20歳になった。蒼くんとは相変わらずだ。ただひとつ変わったのは、会うとエッチするようになったということ。ホテルでエッチをして過ごした。
駅まで蒼くんを見送る。抱き寄せられてキスをする。それから、わたしは文香たちと待ち合わせた、イタリアンに向かった。それから店を移動して、ボーリングに向かう。
わたしと類斗はボールを探す。
「ゆりちゃん、元気してた?」
「うん、まあ。類斗が引っ越し急にしたからびっくりしてんで」
「ああ、まあ。急に離婚決まってそっからあっちゅうまでさ。ごめんごめん」
「結婚おめでとう」
「ありがとう、ゆりちゃんは?」
「わたしは……」
類斗に知られたくない気持ちでいっぱいになっていた。さっきまで蒼くんと一緒にいたというのに。
「大学やったら出会いあるやろ」
「類斗は学校は?」
「一応、あっちでサッカーしててんけど怪我して。それからは子供とかにサッカー教えたり、てきとうにバイトしたりよ。まあ、やっと就職できて、車の中古車販売の営業やけど」
「それで結婚決めたんや」
「まあな」
わたしだけだったんだ、やっぱり時間がとまってたのは。わたしのボールを持ってくれた、類斗を追いかける。背中を見ながら、もう絶対に離れたくないと思う。
気持ちの上書きはやっぱり出来ない。




