第38話 初めて
新幹線がとまり降りる。わたしは事前にメモしてきていた蒼くんの家までの行き方のメモを見る。美亜とはホテルで再会することにして、駅で別れた。ひとり、電車に乗り向かう。学生が多くいた。わたしも降りる。蒼くんが歩いているかもしれない道を歩く。
《大学終わったわー疲れたー》
というメールを確認して、アパートに向かう。202号室のチャイムを押す。だけど反応はなし。まだ帰って来てないのかも、としばらく待つが姿がない。下に降りて辺りをうろうろする。だけどいつまで経っても現れない。
《お疲れ様。家帰るの?》
問い合わせても返事はない。それから1時間がたったけど、いなかった。わたしはトイレに行きたくなり、近所のコンビニに入る。それから慌てて、また蒼くんの家に戻る。急用でもできたんかな? と思っていると、足音が聞こえる。それから蒼くんの声も。わたしは咄嗟に3階に続く階段をのぼってしまう。蒼くんの声と、それと女の人の声? わたしは身を隠す。
「えー!!!」
ふたりの姿を見て叫んでしまう。慌てて口を押さえたけど遅かった。
「ちょ、ゆりちゃん!!!」
わたしはびっくりして、階段を駆け降りる。なに、だれ? え? どういうこと?
頭が追いつかない。ありえないんですけど。
「ちょいちょい! なんでおんの?!」
すぐに追いつかれる。
「来るなら言ってえや、迎えにいくやん。てかひとりでここまで来たん?」
「おめでとう、お誕生日」
と言ったら、涙がとまらなくなる。
「ありがとう、なんで泣いてる?」
「だって、じゃあだれよ、あのひと」
「ああ、姉ちゃん? さっき急に駅おるから迎えに来いって連絡あって」
「そうなん?」
しゃがみ込んでしまう。
「ありえへんわー」
「ゆりちゃんもやし。言ってえや」
ガバッと抱きしめられる。
「ごめんねー邪魔したわー」
と言って、お姉ちゃんはわたしたちの後ろを通って行ってしまう。
「お姉ちゃんいいの?」
「そんなんどうでもええわ。嬉しい、最高やわ。よう来れたな。ごめん、片付けてないけど、とりあえず暑いに入って」
わたしたちは蒼くんの部屋に入る。入ると同時にまた強く抱きしめられ、玄関で立ったまま、何度もキスをされる。
「約束覚えてる?」
「うん」
「嫌なったら言ってや?」
「うん……」
立ったまま、蒼くんに服を脱がされる。ワンピースを投げられる。それからひょいとわたしを抱きかかえて、ベッドに押し倒される。
「どれだけ我慢してたか、もう我慢せえへんからな」
「うん」
優しい手がわたしのパンツを脱がす。蒼くんもTシャツを勢いよく脱ぐ。綺麗な胸元に見惚れる。
全身に、キスされる。クリトリスを舐められる。体がびくびくする。
「すんごい、ゆりちゃん濡れてる」
キスされる。ゆっくりと、蒼くんの大きくて熱い性器が入ってくる。少しずつ入るたびに気持ちよさが訪れる。
「痛くない? 大丈夫?」
「うん」
「すんごい、ゆりちゃんの中、やばいわ」
蒼くんが動くたびに、息遣いが荒くなる。わたしは口元を手で抑える。
「気持ちいよ……」
「はあ、かわいすぎ。ごめん、イキそう」
「わたしも……」
ふたりでイッた。ギターがたてかけられた、清潔な部屋で。コンドームのついた性器を抜き取る。ティッシュで拭い、すぐに抱きしめ合う。




