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大好きな幼馴染は既婚者子持ち  作者: hitorigasuki


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第23話 ライブ

 美亜とライブハウスがある駅で合流した。美亜もおしゃれをしてきていて、化粧もしているようだった。わたしもワンピース姿でちょっと緊張しながら、蒼くんに教えてもらった道を歩く。繁華街ということもあり、ひとで賑わっていた。ライブハウス前につくとなんにんか外にいて話をしていた。始まるまでまだ時間があったので、わたしたちは話をしながら時間をつぶした。


「ゆりちゃん!」


 声の方に目を向けると、蒼くんがいた。


「わー! ゆりちゃんワンピ姿やば! ていうかありがとう、お友達も。美亜さんやったっけ? よろしくです。あ、このひとはボーカルの都馬とうまくんで、ベースのかいで、ドラムの雄偉ゆうい。やっと紹介できたわ」

「わー噂のゆりちゃん! 生ゆりちゃん!」

「お友達もありがとう」

「めちゃ可愛いやん」

「ゆりちゃん、俺らのバンド名『ラー』っていうやけど、2バンド目に出るから。あ、最初のバンドもかっこいいから、ゆりちゃんは絶対目つぶっといてや」

「あほまるだしやん、こいついっつもこんなんなん?」


 わたしと美亜は圧倒されながらも挨拶を済ませる。なんせみんなイケメンだったので驚いたのだ。美亜の方を見ると呆然としていた。


「悠莉、やばいよ。イケメンすぎて眩しい」

「やばいね」


 髪の毛をセットした蒼くんは、いつもと違う雰囲気でわたしはドキドキしている自分に気づいた。ライブが初めていということもあるけれど、それ以上に蒼くんにドキドキしている自分がいた。


 ぞろぞろとひとが入って行くので、わたしと美亜も続く。蒼くんからもらったチケットを渡しドリンク代を払い、コインを受け取る。中にはすでにたくさんのひとがいた。ひとの多さに驚きながら、はぐれないように美亜と手を繋いだ。

 

 後ろの辺りに立ち、様子を伺う。流れていた音楽が止まり、最初のバンドが出てきた。客たちが前に押し寄せるので、わたしたちも自然と前に動いた。


 最初のバンドもかっこよかったけど、蒼くんが気になってあまり目にも耳にも入ってこなかった。それから、セットが少し変わり蒼くんたちが出てくる。大歓声が巻き起こる。ひとが先ほどよりも増えた気がする。こんなに人気のあるバンドをやっているだなんて……。まあ、イケメンだし人気あるのかな? と思っていた。


 だけど、ビジュアルだけじゃなくてど素人のわたしでもわかるぐらいに演奏もかっこよくて、最初の蒼くんのギター音から始まる曲に鳥肌がたった。どれが、新曲なんだろう、わたしはドキドキした。ぎゅっと美亜の手を握る。


「ありがとうございました、最後はぼくたちの新曲聞いてください。YURIです」


 都馬くんが息を切らしながら、言った。美亜と目を合わせる。


〝真っ白なYURI 届かないYURI ぼくの前で笑うYURI

 ありえないだろう わからないだろう こんなにもぼくが幸せだってさ〟


 都馬くんだけの歌声がライブハウスに響く。透明な綺麗な声。それから一気に曲調がアップテンポで激しいものに変わる。


〝ぼくが作った下手くそなクッキー食べてさ 笑うYURI 学校からの帰り道

 校舎 触れたいのに 触れられないYURI〟


 曲が終わると、物凄い勢いの拍手が起きる。わたしは鳥肌がたった。体が動かない。もうどうしたらいいかわからない。 

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