共に過ごす日々
ネイを送り出して今日はお庭を掃除するぞ~!と腕まくり。の前にお昼ご飯にサンドイッチ作っとこう。
朝のサラダの残りと、昨日用意した鶏ハムを丸パンを焼いてる間にマヨネーズと具材を用意して、挟むだけ。紙で包んで「時間よ止まれ~」と!包み紙が防水ならいいのになぁ
「これ、もらったんだが、なんとかなるか?」
さて、お庭!と思ったら、ネイが苦い顔で美味しそうなトーメが山盛りの箱を抱えてた。
「ど、どうしたの?お仕事は?」
「出先で人助けしたらもらったんで持って帰ってきた。職場に置けん!」
「えぇ!?こんなに?」
「商売人だったからな」
「わ~、これだけあればケチャップが作れるよ~♪」
「けちゃ?まあ、使えそうなら助かる」
「うん!ありがと~!あ、そうだ!タルタルサンドと鶏ハム野菜サンド~作ったんだぁ~!お昼ご飯に持ってく~?」
「!行く!」
ケチャップ作ったらハンバーガーやホットドッグ出来そうだよね!
この世界でもピクルスはあるんだよ!
む、紫色だけど…
サンドイッチを2つずつでも足りるかな?
無地が寂しいから落書き(☆マークの中にニコちゃん顔描いた)した紙袋に入れて渡す。
「感想聞かせてね~」
「ああ…何かあったらすぐ知らせろよ?」
「ふふ、ネイったら心配性さん過ぎだよ~大丈夫!いってらっしゃ~い!」
再び仕事に戻ったネイを見送って大量のトーメと棚からツヴィーを出す。
鍋に湯を沸かして、トーメを湯剥き。
ツヴィーとニンニクと鷹の爪みたいなハーブを刻んで、お鍋でアクをとりつつグッツグツ~♪
無事に大量のケチャップを作り終えて瓶詰め~!お気に入りの赤い蓋の瓶に詰めて棚に並べる。夜にラベル作ろ~♪
なんて考えつつ夕飯の支度にパスタ作ってたら背中に温もり。
仰ぎ見ればついさっき見た顔。
「相変わらず、隙だらけだな」
呆れたように呟かれるのも慣れちゃったよ~
「あ、おかえりなさ~い、お疲れ様ぁ」
顔を見ようとすると、もたれ掛かっちゃうんだよね~。ネイってホント身長高いなぁ~。
あの時組んだモデルさんが185センチだったから、それ以上あるのか。
「ただいま…今日はなんだ?」
「今日は出来たてケチャプでナポリタン!手ぇ洗って来てねぇ」
「分かった」
捏ねた生地を切って茹でる。
具材を炒めて、ケチャプ投入!
茹で上がったパスタを入れて出来上がり~!
パスタさえあれば簡単だよね~!また、大量生産しよ~!
「運べばいいのか?」
手を洗ったついでにテーブルを拭いて戻ってくるなんて昨日と今日で凄い違い!
「イタダキマス」の挨拶もちゃんと出来て良い子良い子!
パスタを食べた事がないネイに説明しながら2人でご飯。
誰かと食べるって、幸せだなぁ~
片付けしたらケチャプのラベル作りして~うふふ、楽しい~…あ!
「お庭…!」
今日綺麗にして必要な物考えて明日買うつもりだったのに…!
「ユウ、明日だが」
お風呂に行ってたネイが戻ってくる。
買い物付き合う為に仕事調節してくるって言ってくれてたのに…
「夕方前に帰ってきても間に合うか?」
おぉ!朝イチからすれば間に合うじゃん!
「うん!全然大丈夫だよ~!むしろありがと~!」
ネイの逞しい胸にピョンと抱きつく。
ネイって僕が抱きついたってびくともしないよなぁ。体格差ありすぎ~
「…っ!…どうした?」
「料理に夢中になっちゃって、お庭まだだから、何買うかまだ決めれてないの~」
照れながら告げれば頭を撫でられた。
「別に急がなくていいだろ…落ち着かないのか?」
「ん~そうなのかなぁ」
「…国に、戻りたい、か?」
「…戻りたいとは思わないよぉ」
「そうか…」
ああ、無言が気まずい!てか、指摘されるとなんか色々負の感情が…
「…っ」
「?」
「あの、ね?ネイ?」
「ん?」
「今夜、一緒に寝て、くれない?」
ちょっと、一人だと塞ぎ込みそう
「………。…………あー、部屋、が、片付いてない」
「片付けていいなら片付けるけど、嫌なら嫌でいいんだよ~?」
「別に…お前といるのは嫌いじゃない…むしろ…好きだし」
「ふふ、僕もネイといるの好きだよ~落ち着くもん」
「…俺は落ち着かない」
「え?なぁに?」
「出来るだけ片付けとくから早く風呂入ってこい!」
「?。はぁい~」
ネイの部屋は夫婦の寝室だったらしい。だから、ダブルベッドなんだね!体格のいいネイにはちょうど良いサイズなんだろな~
小さな書き物机の書類とかはネイに頼んで、床に落ちてる服やら物をささっと片付け~
ネイてばなんで棚を使わないんだろ~?立派な棚は空っぽなので、余ってた箱を使って整頓!
見違えるように片付いてベッドに入れば先にベッドにいたネイに抱き締められた
「ふぇ?なにぃ?」
「…お前には、胸位いくらでも貸してやるから抱え込むなよ」
「…あ、ありがとっ」
「ほら…さっさと寝るぞ」
「ん、おやすみなさ~い」
「ああ、おやすみ」
隣に温もりがあることが、撫でくれる手が心地良くて僕はすぐに寝入った。
僕に引っ付かれてネイが色々困ってるなんて夢にも思わずに
*
(サイド・ネイ)
ふわりと香る花の香りと腕に抱く温もりに混乱しながら瞼を開けば、朝陽に輝く柔らかな茶色の髪と綺麗な顔が飛び込んできた。
あぁ、ユウと一緒に寝たんだったな。
気持ち良く寝ているのを起こすのは偲びないが、腹の虫がうるさい。
「ユウ、ユウ、起きてくれ」
「ん~?...おはよ~?」
「おはよ。腹減った」
キューキュー鳴く腹の虫にユウはきょとんと見つめてふわりと笑った。
ああ、朝から目の保養だ。
「ふふふ、着替えたらすぐ朝ご飯するね~」
どうやら家で靴を履く習慣がないらしく裸足でペタペタと床を歩くユウを見て帰りに室内履きを買う事を決める。
顔を洗って娘の部屋に行けば、また娘の服を拝借していた。服、買えばいいのにとも思うが、まあ、ユウがいいならいいか。似合ってるしな。
「ん?すぐ、ご飯するよ~?」
頑張って美味しいご飯作るからね~!と笑う姿に思わず顔が綻ぶ。
ああ、ユウを見てると心が暖かくなる。
(…愛しい)
初日の夜より、更に感情が大きくなってるのが分かる。
(ああ、これが『恋』というものか)
「ネイ~?ごはんだよぉ?」
「!ああ、今行く!」
下からユウが呼ぶ声がして慌てて階段を降りる。
今日は何を食べさせてくれるんだろうか、楽しみだ。




