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日々順調に過ごしていた日父様から仕事での話があると呼び出されミースは自分の仕事があるので私だけ父様の所へ向かった。
そこには父様と知らない3人の人物とデザイナーであるオネエさんのリュドがいた。
「呼び出して悪いね。此方はこの国国の第一王子のイルス殿下と、第二王子のアリル殿下と第三王子のカプド殿下だよ。」
慌てて礼を取る。
「私はクレア・シモンズと申します。」
綺麗にカーテシーをする。
「噂より美しいな。わざわざすまないな。」
「いえ、お褒めの言葉有難うございます。」
「兄上だけずるーい!僕はイルスだよ!美しい姫君。」
「私はカプドだ。美しい御方。」
「フフフ。皆様お上手ですね。お褒め頂き光栄です。」
「あら、私だって美しいでしょ!?」
オネエのリュドが参戦して来て皆苦笑いになった。
「それで今日はどういった御用でしょうか?」
「持ち運びが出来てメモ等取れる物はないだろうか?自分以外開けられなければ更に良いが。」
「それは父様も欲しいな。」
うーんと少し考え始める。あ、手帳の鍵付きはどうだろ?職人さんと打ち合わせ出来れば作れるだろうか?ノートや本にも鍵付きは仕様出来そうだな。でも男性用の上着に内ポケット深めと持ち運べるペンも必要だな。鍵は2つは必要か。
取り敢えず絵を書いて見る。皆興味津々だな。プレッシャーだよ。
「こんな感じで外側が皮で小さい金属に穴を開けた紙を通して…外には鍵を付ける感じで…ペンも新しくこの手帳用にして…男性の上着の内ポケット深めにしてそこに入れれば…職人さんとの打ち合わせになるけど…。リュド姉上着深めの内ポケットにボタン付きとか出来そう?」
「良いわね!やるわよ!手帳だったかしら?外側の皮も任せてちょうだい!私が紙を通す金属と鍵も打ち合わせするわよ!!紙を通すからには金属は外せないといけないわよね?」
「うん。本当は紙に月と日付が書いてあれば最高なんだけど…。どの日に何が合ったかとか書き込めるし…。」
「これ、本や日記にも使えそうね。大きさを変えれば女性も使えるわ。」
《《凄い!!!》》
「えっ!?」
「凄いな。言って直ぐ発想が浮かぶとは…。驚いたよ。」
「いえ。まだまだ沢山の職人さんの力を借りなければなりませんし…。」
「僕も協力する!!」
「私もです。是非実用化したいですから。」
「父様も協力するよ!」
「こうやって新たな物が出来ていくんだな。」
「フフフ!色々な物が沢山人の力で出来ていくのは楽しいですから。」
「紙はデレッタの所で金属はズードの所でペンはハズガイの所に相談ね。また店開けば大繁盛よ!クレアの商会名前つけたら?」
「うーん…?ラルジュにしようかな。意味は大きなだから。」
「良いじゃない!これからどんどん大きくしていくって事で私は賛成よ。」
「父様も良いと思うよ。」
「皆もう夜よ。すっかり夕飯の時間も過ぎたわよ。話にのめり込みすぎよ!!」
「母様。トーリ、ごめんね。つい夢中になっちゃってそんなに時間が過ぎてるとは思わなかったの。」
「続きは明日しなさい!王子殿下達もリュドもご飯食べて泊まって行きなさい。ミースには連絡いれたから。」
「有難う。母様。」
それから皆でご飯を食べたが話題は手帳の話になり母様に怒られながらワイワイした食事会になった。王子殿下達の話も面白く顔もかなり美形こういった方々がモテるのだろうな…と思った。




