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それから雑談をトーリ、ハドルド様、母様としていたら父様が帰って来た。
「ただいま。今帰って来たよ。」
皆でお帰りなさいを言い父様の話を待った。
「いや、徹夜したみたいなのに皆元気だったよ…。」
「慣れてますからね。徹夜。一徹位平気ですよ。」
ハドルド様…。何徹した事あるのか怖くて聞けない。
「王達に話たら同じ考えになってたよ。それから直ぐにでもと話になったよ。早いにこした事ないと同じ事を言っていたよ。どういう伝受があるのか分からないけど、下手したら国を攻められるのでは?とクレアとトーリも無事ではすまないだろうとの事だった。」
やはりそうなるのか…。厄介だな…。私も万全ではないしな。起きたばかりだから…。クソっ!もっと早くに前前世の全てを思い出していたなら鍛えていたのに!!しかも何故私になんか皆執着するのか訳分からん!
「後は何かあったりする?意見とか紙に書く事。」
「僕はないよ!後は向こうで自分達の出来る事すれば良いと思うから。」
「私もないわ。」
「私もだよ。」
「私もです。」
トーリ、母様、父様、ハドルド様がそう答えた。
「ハドルド様は家に帰ったりしなくても良いの?」
「はい。王達には話がつきましたし、どうせあちらでは最初は皆バラバラでしょうから。」
「じゃあいくよ?」
それに皆頷いたのを確認してから本にお願いをした。
「んー、じゃあ本この紙に書いてある私の願い聞いてくれるかな?」
そう言うと本になり空白のページに了解したと出た瞬間に眩い光に包まれ意識が無くなっていった…。
すまない愛し子よ。悲しい思いや辛い思いをさせ不甲斐ない神を許してくれ…。
次こそは必ず愛し子を幸せに出来る世界を創ってみせるからな。
次からは私も干渉出来る世界になるだろう…。愛し子よそなたの幸せを私は願っているからな…。愛し子が困らない様に色々私から贈り物をしよう…。
本に関わった者や知る者の記憶や存在を完璧に消す事は出来ない。すまないな。でも記憶を変える事は出来るから安心して欲しい。
愛し子に会える事を楽しみにしておこう…。
ニャン!
何だかとても綺麗で中性的なとても温かな人物を見た気がした。とても安心出来る…。会った事はない筈なのに…。あれ?何かネコの鳴き声しなかったか??




