15
ミース達が去った玉座の間は張り詰めていた空気が和らいだ。
「フローレス公爵クレア嬢の様子はどうだ?」
「あの日から眠ったまま一度も目を覚ましていません。」
「そんな…!!」
「しっかりしろ!ネリー!」
「医者にはみせたのか?」
「はい。このまま眠ったままだと危険だと言われました。」
「可哀想にな…。」
王妃のルビーノが話出した。
「女性に取って夫の他の女との情事を見てしまうなどショックであり屈辱であり到底許せる事ではありませんわ。」
「私もそう思いますわ!私なら許せないです!」
「ネリー、俺はそんな事しないからな。」
「僕達もあの男と話たけど、言ってる事とやってる事矛盾してて気持ち悪かったよ。先ず王女が家、別荘かに訪ねて来る事が可怪しな話だと気付いてなかったし、泣かれたからって家に泊めようと考えたり、寝室に上げて2人でワインを飲んだり、普通天使が居ないのに泊めようと考えたりしないでしょ?しかも天使以外を2人きりで寝室に上げたしね。その時点で天使を裏切ってる事になるのにね。全く分かってなかったよ。本当に心の底から天使を愛してたのかな?僕だったら考えられない行動だよ。」
「確かにな。ミースの行動自体可怪しいと俺も思う。」
「それにしても、クレア嬢が居ない時を狙ってどうやってロザリアは行動したのか疑問も残るな。侍女のエリナか。敵国のスパイか何かか?」
「確かに…。調べた方が良さそうですね。王城にスパイがいるとなれば大変ですから。」
「サフラン国か?」
「まだ分かりませんが可能性はありますね。徹底的に調べます。」
「サフラン国の第二王子は曲者かも知れないからな。王女も謎に包まれているしな。それはどうあれ、ミースに会って行くか?明日には辺境地行きになるしな。」
それに一同頷く。
「ハドルド皆を案内してくれ。」
「分かりました。」
皆王達に礼を言いハドルドの案内でミースのいる部屋に来た。
「クレアが眠ったままなのをミースに皆言わないでくれないかい?自分の為にクレアが心を痛めてると思って喜ぶかも知れないからね。」
それに一同頷いた。それから部屋に入った。
「皆!会いに来てくれたんだね!僕は嵌められたんだ!だから王に言ってくれるんだね!皆は僕の事分かってくれてるからね!!そうすればクレアと会える!!僕が愛するのはクレアだけだから!!クレア2にだって初夜1回しか手を出していないんだ!それに最後迄手は出していない。クレアの身体を考えて我慢したんだ!気持ちが出来てからと!!お互いの仕事も忙しかったし、身体に負担をかけないようにクレアを優先させたんだ!」
都合の良い解釈に皆顔が怒りで歪む…。
「そうか。クレアに子供はいないって事になるな。それに1回きりで清い身体だと分かって良かったよ。」
そうフローレス公爵が話た。
「そうね。天使がこんなクズに純血を壊されていなくて良かったわ。」
「そうだな。お前本当にミースか?クレアだけが全てだったミースと今のお前違い過ぎる!」
「トーリがね。君を絶対許さないと言っていたよ。君よりトーリの方がクレアを思っているよ。レリアも同じだ。君とトーリ立場が逆なら良かったのにね。君は所詮クレアの弟で夫にはなり得ない人物だったんだね。愛しているのも弟としてじゃないかな?1人の男としては違うね。」
「確かにな。男としての行動ではないな。」
「ネリーも居るのに何で話たんだ!!」
「ネリーには全て話て納得してもらってるしな。」
「そうね。全部聞いた上でアロンを愛してるしクレアも愛しているわ。貴方は弟のままの方が幸せになれたでしょうに。1人の男性の愛し方とは全然違うわよ、貴方は。クレアに対しては家族愛に聞こえるわ。構って欲しい姉を取られたくない弟だわ。だから最後迄しなくても我慢が出来た。普通の男性なら愛している相手に我慢等出来ないわ。それも初夜に。毎日一緒に寝て我慢が出来るのかしら?普通に考えて。」
ネリーの言葉に皆頷く。
「そんな事ない!クレアを愛してる!1人の女性として!」
「お前の行動は矛盾しているんだよ!普通なら妻がいるのに妻がいない間に他の女性を家に上げたりしない。ままならぬ状況だとして上げたとしても、寝室には絶対上げないし寝室で2人きりにはならない!それに2人きりで酒を飲むなんて論外なんだよ!それに相手は王女殿下だ!普通ならフローレス公爵に連絡入れたりするだろ!?王女殿下が別荘の場所を知ってたのに疑問もいだかない!しかも、王女殿下はシモンズ公爵の家って言ったんだろ?あそこはフローレス公爵の別荘であってシモンズ公爵の家ではない!!それに王女殿下が誰かに狙われてるんなら王城に連絡を入れるのが筋だろ!!お前1人で王女殿下を護れるのか?違うだろ!!」
「そうだね。アロンの言う通り君は矛盾だらけだよ。1人の人間としても貴族の人間としても間違いだらけなんだよ。それに貴族なんて好きな相手と結婚出来る事自体少ないんだから、君の相手は王女殿下として辺境地で伯爵として人間としても貴族としても成長して行くしかないよ。」
「…………。」
「じゃあな…。」
それから皆でミースの居た部屋を出た。




