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私クレア・サンチェス公爵令嬢は今まさに断罪の場に立たされていた…。
親友が私の婚約者の王子と浮気してるなんて思わなかった。
2人にとって邪魔な私は王に毒を盛ったとして冤罪をかけられ無実を訴えたが信じて貰えずこの断罪場に来ている。
信じてくれたのは母方の従兄弟アロンと実の弟であるミースと執事長とメイド長だけだった。
小さい頃母親が死に母方の祖父母も死にサンチェス公爵は入婿の父と兄の物になった。母と祖父母の死も今思えば父達のせいだったんじゃないかと思う。
父は若い頃から愛人がいて母を愛していたかは疑問だ。兄は父丸写しの様な人物で最悪な兄だった。父の愛人は侯爵に入った親友の母だったから。当時子爵家次男の父と男爵家次女の親友の母は若い頃から付き合っていた見たいだ…。もしかしたら親友も父の子供かも知れない…。
公爵家を傾けるだけの父と兄、そのせいで王家に私は売られた様な物だから。
無実を訴えるのも、もう疲れた…。……………クソが!!
ん?あれ?はしたないわ。嫌、嫌、待って、待って、あれ?私は私だ…。
今処刑目前なんですけどー!!何でここで前世の記憶戻ったの!?ありえないんですけど!後は死ぬだけなんだけど!!クレアだと耐えれないから私に処刑を受けろと!?
あれ、ギロチンっていう奴だよな…。パーンでゴロゴロ死は一瞬か??
痛いの嫌なんですけどー!!
「クレア・サンチェス公爵令嬢言い残す言葉はあるか?」
嫌、嫌、今頭の整理中だから!死を受け入れる覚悟してる時だから!!
あ、王子達だ!!笑って観てやがる!!親友も王子の隣にいる。前世の親友最高だったけど今世の親友最悪だよ!!厚化粧野郎が!!お前スッピンと化粧した顔全然違うの知ってるからな!!
王子もお前の事好きでもなんでもなかったからな!!ハゲ散らかせ!!
あー、私が死んだら最悪な奴ら全員毛根死滅してハゲる呪いにかからないかなー??
はぁ~、前世そんな悪い事してないのに、至って平凡だったのにいつ死んだんだ??今世も死に際に前世の記憶覚醒とかないよな…。普通…。
あー、ギロチンの準備出来ちゃったじゃん!!覚悟するしかないな!!あれだ…。化けて出てやろう…。
「言い残す言葉がないなら死刑を執行する。」
あー、金属音がするな…。お前ら絶対許さねーから!!




