ポサーダ(NYY)
NYYとは、メジャー屈指の強豪チームであるニューヨーク・ヤンキースの略称である。白と黒のピンストライプのユニフォームは、世界中の野球少年の憧れの的である。ア・リーグ優勝回数、ワールドチャンピオンの数共にメジャー最多を誇る名門である。
そんな常勝軍団ヤンキースの歴史に名を残すキャッチャーがポサーダである。長年名捕手としてスター級のバッターが並ぶ中で6、7番を打っていた。DHとして起用される事もあった位だから、打撃力は間違いの無いものであった。強肩では無いが、走者の走りにくい送球には、定評があった。
守備は堅実で、リードも巧みでスター揃いの、個性派揃いの投手陣も最大限活かすようなリードに仕立て上げた。キャッチャーでありながら、打撃力も非凡な所があった。
ポサーダは、目指すべき捕手像の一つを作り上げたのである。ニューヨーク・ヤンキースでDHで起用されるのは、想像以上に凄い栄誉のある事であった。何せスター軍団、代打クラスにも日本でホームランを量産出来るスペシャリストが控えていた。そんな事は分かっている。分かっていても、ポサーダの打撃力は上なのだ。キャッチャーでありながらDHで飯を食えるのである。
例えば、ペンキ屋をやっているAと言う人間がいる。ペンキを塗らせたら右に出る者はいない。一方でペンキ屋と弁当屋を掛け持ちしながらAよりもペンキを上手く塗るBと言う人間がいる。ポサーダはこのBの人間に該当する。その位の打撃力がありながら、本職である(キャッチャー)ペンキ塗りをそつなくこなしている。弁当屋(打撃力)もそれなりの成績を残す。天は二物をポサーダに与えた。
最もポサーダはヤンキースと言うチームで無ければ、4番キャッチャーを張れるような力を持っていたのであった。だが、ポサーダは優れていたからと言って、幸運であったかと言えばそうでは無さそうだ。常勝軍団で生き残る事に必死である内にいつの間にかとんでもない打撃力と守備力を手にしていた。それが本音だろう。ポサーダは右でも左でも打てるスイッチヒッターであった。それも彼が活躍出来た要因かもしれない。




