#01. My Detective Bureau
俺は暗魔からの宣戦布告を受け、とりあえず助手のリナイエと話合うことにした。
俺はバッグの中に入っているスマートフォンを取り出し、リナイエの連絡先を探した。そして、電話を一本かけた。
「もしもし、リナイエ?」
「はーい。どうした、拓也?」
「えっと、少し話したいことがあるからいつもの場所に集合できる?」
「了解!」
数秒の電話は一瞬で終わり、俺とリナイエはいつもの場所に集合することになった。いつもの場所とは俺の探偵事務所だ。探偵事務所は俺とリナイエしか知らない秘密の場所にある。
俺はお母さんに「遊びに行ってくる」と一言言い、家の扉を閉めた。それは、俺のお母さんも俺が「世界最高の名探偵」ってことを知らない。だから、俺は毎回似たようなことを言って探偵事務所に向かっている。
家を出て10分ほど歩くと、俺は中学時代に通っていた赤光中学校の正門のたどり着いた。そして、正門には紅色のワンピースを着たリナイエが待っていた。
「お待たせ、リナイエ」
「あ、拓也」
リナイエは俺の挨拶に気付いてくれた。そして、リナイエはいつも通りに俺に飴玉を一つ渡してくれた。
「ありがとう。それじゃ、行くか!?」
「了解!」
この日、赤光中学校も入学式があったらしく、まだ門には鍵がかかっていたなかった。俺とリナイエはこっそりと正門を潜り、体育館へと向かった。そして体育館の裏に周り、あとはリナイエに任せた。何故、中学時代に通っていた中学校の体育館の裏に来てるかと言うと...
ここが俺とリナイエしか知らない秘密の探偵事務所だからだ。