そして医務室
「ん・・・。こ、ここは・・・。」
「あ、ヴァン目を覚ましたのね。」
「おい大丈夫かよ。」
「ヴァン君、よかったぁ。」
実は今俺達は医務室にいる。
ちなみに、セナは応援席にいたが心配して一緒に医務室についてきた。
ラルドはさっきまで医務室で横になってて今さっき目が覚めたって感じだな。
試合に関しては、次の試合まで少し闘技台の整備及び休憩も兼ねてしばらく待機になった。
それにしてもペンはまだ気にしているのかずっと謝ってるな・・・。あまりしつこすぎると逆にヴァンに叱られる様な気もするが・・・。
「ペ、ペン、そんなに謝られたら俺が惨めになる。」
目が覚めたと同時にゆっくりと口を開いてヴァンは言った。
まぁ、ヴァンの気持ちは分かるかな。同じ一人の男としては。
男って生き物はどうしてもプライドが誰しもあるもんだからな。
「う、うん。」
ペンとヴァンは大丈夫そうだ。
それよりも俺が気になってる事が二つ。
丁度ペンとヴァンがいる事だし少し聞いてみるか。
「あのさ、ペンとヴァンに聞きたい事があるんだけど。」
「ん?どうした?」
「え、な、何・・・?」
(ヴァンは普通だが、ペンよ・・・。そんなに驚かなくてもいいじゃないか。)
「いや、さっきの試合なんだけど、ペンのあのスキルって上級スキルなのかと思って。それにヴァンの「炎槍」ってスキルも気になってさ。」
まぁ、ヴァンの方は試合も終わった事だし一応表面上は同じ炎の五行属性者として情報共有してくれる気もするが。
ペンはまだ試合があるからな。それにもしかすると次の試合で俺と闘うかもしれないから教えてくれない気もするけど。
「キョウ、お前「炎槍」のスキルを知らないのか?ペンのスキルに関してはおそらく上級スキルだろうから、俺も分かりかねるが、「炎槍」は炎の五行属性者なら誰もが知っている中級スキルだぞ。」
(へーへー。すいませんね。この異世界に転生してきたもので新人同然なんですよ。)
ヴァンとペンは疑問的な表情を浮かべた。
少しショボンとしている俺を気にかけてか、ラルドとセナが間に入るこむ感じで口を開いてきた。
「おいおい。そんな事はどうでもいいじゃねぇかよ。俺も知らねぇしよ。」
「炎の属性者の家系では初級から上級まで伝えられている家柄もあれば、キョウみたいに何も教えてもらえず自身で身につけさせる家柄もあるのだから。」
(うぉ、ラルドまで・・・。二人の優しさが染みるなぁ。とにかく言い訳だけはしておくか。)
「そ、そうなんだ。俺の父さんが厳しくてスキルはもちろんどうやって五行属性と五行紋を扱ったら
いいのかも教えてもらえなかったから。はは。」
「そ、それは確かに厳しいな。それなら知らんのも無理はない。」
「キョウ君のお父さんってこ、怖そう・・・。」
(父よ。悪役にしてしまってすまん。)
そうして父さんを悪者にしてしまった俺はヴァンとペンからスキルの詳細などを聞き情報を得た。
(ピンポ~ンパ~ン)
ー大会闘技台の整備が終りましたので、勝ち残った生徒は闘技場にお集まり下さい・・・ー
ふむ。以外と早かったな。時間的に30~40分くらいかな。
あれだけ闘技台がムチャクチャになってたのにもう元通りになったのか。
ちなみにどれだけムチャクチャかというと、闘技台に爆弾やら機関銃で撃ちまくって粉々にした感じだ。
「じゃ、ペン行こう。」
「う、うん。」
「キョウ君、ペン、二人共勝てなくてもいいから死なないでね。ヴァン君はまだ医務室にいなきゃならないけど、私とラルドは応援席で見てるから。」
「おい!キョウとペン!あの余裕こいたクソ野郎と当たったらボコボコにしてやれよ!」
(あ~、ギルド=ユーラの事か。)
「す、すまんな。応援にいけなくて。だが、ここで中継で見れるから俺はここで応援しているぞ。」
「皆、ありがとう。」
「が、頑張るね。」
何とも元気の出る。
同じクラスの仲間ってのはいいもんだ。
なんだかんだ勝ち残った生徒ばかりだし、気を引き締めていかないと。
そして俺とペンは二人で医務室を出て、闘技場へと向かった。




