空間へ.1
今日もすっかり晴れてとても清々しい天気ですよ。
昨日はあの後ナッグ先生に説明をしたんだよな。
ナッグ先生曰く、魔力感知は、名前の通り魔力を用いて属性者の感知や、周囲の感知をする為のもので、知らずに俺が使えたのは、俺が転生者だったからか特異属性者だったからなのかは分からないらしい。
俺的にも何故使えたのか理由を知りたい所だけど、今はそれよりも目の前の事を進めていく事が一番だよな。
そう思い、俺は学園の何処かにあるらしい空間を探す事にした。
ちなみに、ヴァン達の事を朝一で確認しに部屋へ行ったが既にいなかった所を見ると、それぞれ行動しているはずだ。
「さてと・・・。」
とりあえず俺は、空間を探すべくさっそく魔力感知を使ってみる事にした。
「え~っと、確か落ち着いて深呼吸をしながらっと・・・。」
一人ブツブツ言いながらでテクテクと学園を適当に歩いてたら目の前にユナがいた。
(何でこんな場所にいるんだ?う~ん、やっぱり外見はメチャクチャ可愛いな。)
何で気になるのかが訳分からん。
ユナがどういう子なのかも分かっていないから、惚れるなんて事はないはずなんだけどな。
「あら、おはよう。」
「あ、おはようございます。」
(あら、おはようって遠くからすでに気づいてただろうに白々しいな。)
「キョウ君は何故この場所に?もう教室で授業が始まっている時間なはずだけど。」
(まぁ、普通はそう思うわな。)
「実は、大会があって鍛錬といいますか、先生の指示でして。」
それを聞いてユナはすぐに察したんだろうな。
「そういえばそういう時期だったわね。」
っと言ってきた。
(もしかしてうっかり忘れてたのか?)
ってか、説明会の時もそうだけど色々先生達の手伝いをしているって事は、重要な事は忘れない子だと思うんだが。
俺的にちょっと意外だったのもあり、ユナの方をポカーンと見ているとユナが口を開いた。
「あ、私去年の一年生の大会は参加できなかったのよ。だからウッカリしてたの。」
(変にプライドの高い女だ。そんな弁解をしなくてもいいのに。)
「エメルド先輩は去年参加できなかったってどういう事なんでか?」
っと俺はユナに質問してみた。
まぁ、普通に聞いても参加しなかったって言われるよりも参加できなかったって言われた方が気になるのは必然だしな。
まぁ、オッサンならではの気になり症候群みたいな?
「先生がね、私はかなり魔力が強く五行紋の練度も高いから、参加しなくても十分上位の力があるから、参加してしまうと、他の子に不公平になってしまうと言われたの。」
っと少し自慢気に話す姿を見てイラッとしてしまった。
(おっと。いかん。まだ子供の女の子なんだぞ。ついイラっとしてしまった。)
俺はとりあえず深呼吸をゆっくりした。




