ユナとの出会い
俺が向かった先は学園にある広いコンクリートで敷き詰められた場内がある場所だ。
学園の中にとか嘘だろって思ってたけど、いざ向かってみたらマジであったから。
さすがに前世でも、単に広いコンクリート場を設置している学校なんて見た事がないからかなり新鮮な感じだな。
それにまぁまぁの人数が集まってザワザワとしている。
(これって、俺どう見ても最後尾だよな。)
一番最後に来た人間ってのはどうしてもすでに来ているヤツらの視線を独り占めにしちゃうんだから堪ったもんじゃない。
何やらザワザワと俺の方を見ながら喋ってる生徒達がいるし。
メッチャ恥ずかしいんですけど。
(ん?)
何か知らんが俺の方へテクテクと歩いてくる女性の生徒がいる。
「初めまして。私はエメルド=ユナ。宜しくね。」
ヤバイ。めっちゃ可愛い。
改めて周辺を見てみると、この学園の生徒達のレベルが高すぎる。
美女ばっかだし。
(まさかいきなり逆ナンパなのか!?天国か!この学園は!)
っと思ってたら・・・。
「一応、私はこの学園の二年生で新入生の誘導を担当しているの。他の合格生徒は確認したけど、あなただけいなかったから、心配してたのよ?エンペル=キョウ君?」
ちょっと期待してしまったけど、まぁそうだよな。
とりあえず校長室に行ってましたって言えば余計な詮索をされるだろうし、面倒な気がするから、適当に言い訳をするか。
「すみません。色々な場所を見るのに夢中になってしまって。」
「まぁ結果的に説明会には間に合った訳だし、良しとしましょう。」
「え、あ、はい。」
微妙に上から目線な女だけど、何だろう。気になるんだよな。
顔は確かに可愛いけど、前世でもそうだったけど、俺的には顔よりも性格を見てからだから第一印象くらいじゃ一目惚れなんかしないんだけどなぁ。
とりあえず俺はユナという女性が先生の方へ向かうのをボケーっと眺めていた。
俺の突っ立ている周辺は新入生で固められてる感じだな。
(椅子とかないんだな・・・。)
いや、俺の前世での常識で思ってしまったけど、この場所は多目的に使用されてるのかも。
もしかすると話だけで終わらず、この人数で何かする為にこの場所を指定したかもしれない。
油断するな俺。




