魔法の訓練 後編
「で、きたぁ!できたよ、律!」
「あぁ、よかったな。それでもう少し火を安定させられたら完璧だと思う」
律の言う通りのイメージでチャレンジしてみたら、何回か失敗したけど、数回目で指先にぽっと火が灯る。
律に指摘された不安定な揺らめきも、魔力の供給量を一定にしたらなくなって安定するようになった。
1回出来てしまえばその感覚をしっかり覚えたみたいで、その後何回かやり直しても失敗することはなく、完全に自分のものにできた感じがする。
スポーツでもそうだけど、できるようになるってやっぱり気持ちいい!
「ギルドマスターさんに見せよう、律!」
「あぁ、俺もかなり安定して発火出来るようになったし、よっぽど不合格ってことはないだろ」
「じゃあ呼ぶね!ギルドマスターさーん!『発火』できるようになりましたー!」
「早いな!今行く!」
ギルドマスターさんはちょうどリンとナナに得意属性の初級魔法の発動の仕方を教えていたみたいだ。
リンは闇属性、ナナは土属性だったよね。
土はともかく、闇は元々あるものを操るのはできても、それ自体を創り出すのは難しい気がするのは気のせい?
……が、頑張れ、リン!ナナも!
って、私たちも他人事じゃなかった!
そんなことを考えて一人で頭を抱えていたら、いつのまにかギルドマスターさんがこちらに来ていた。
「……リツ、ユズカは何やってるんだ?」
「あー、気にしないで良いですよ。苦悩してますけどたいしたことは考えてないんで」
「ちょっ、律!それはひどいよ!」
「お、帰ってきたか。おかえり」
「ただいま!」
……はっ!
律に頭をよしよし撫でられて誤魔化された。
嬉しくて思わず満面の笑みで答えちゃったよ、文句言おうと思ってたのに!
どこまで律に弱いんだ自分……!
なんて私がちょっとへこんでいる間にも、律とギルドマスターさんの話は進んでいく。
「んじゃ、さっそく見せてくれ」
「分かりました」
律が一歩下がって指先にぽっと火を灯す。
その火を大きくしたり小さくしたり、ふよふよと浮かせてみたりすると、ギルドマスターさんがなんとも言えない微妙な顔になった。
「まぁ予想通りと言えば予想通りだが、使いこなしすぎだろ」
「はは、ギルドマスターによれば俺たちは『天才』らしいので、これくらい出来て当然だと思いません?」
「……フッ、そうだな!俺に『天才』とまで言わせたんだからもっと出来ても良いんだぞ?」
ギルドマスターさんの言葉に律がニヤリと笑う。
よく分からない顔をしていたらしい私に後で律が教えてくれたところによると、律が「天才ってことで受け入れるのか、受け入れないのか」と問い、ギルドマスターさんが「もっととんでもなくても受け入れてやる」と答えたらしい。
……難しすぎるよ!
「ユズカも見せてくれ、出来たんだろう?」
「はい!」
私も指先に火を灯し、それを操ってみせた。
……うーん、律と同じじゃつまらないよね。
あ、そうだ!
「えいっ!」
「うぉ?!なんだ?!」
思い付きで火の玉を4つ一気に追加したらギルドマスターさんが驚いてしまった。
ご、ごめんなさい。
思い付きでもやってみたらできるものだなぁ、と感心しながら5つの火の玉をお手玉みたいに回していく。
自分の魔力で出来ているからか、熱くないのが不思議で仕方がない。
火の玉をくるくる回したまま体から離し、宙に浮かせる。
さらにもうひとつ火の玉を追加し、水でやったみたいに鳥の形にして火の玉の輪の中をくぐらせてみた。
リアル火の鳥の火の輪くぐりだね!
「……クッ、ハハハ!ユズカ、お前の魔法の使い方は見ていて楽しいな!そのまままっすぐ育つんだぞ」
「むぅ、子供扱いしないで下さい!」
唐突に始まった火魔法のショーを見て呆然としていたギルドマスターさんは、少ししてから笑い始めた。
何で笑われてるんだろうね?
それにしても、まっすぐ育てって……小さい子供じゃないのに!
けどまぁ、楽しんでくれたなら良かった。
旅の癒しに、もっと綺麗だったり面白かったり楽しかったりする使い方を考えようかな。
「じゃ、今度はリツは水魔法、ユズカは風魔法だな!やり方はさっきと同じだ。水はコップに用意してあるし、風は専用の魔術具がある。風は感覚を掴むのが難しいが、まぁ隣に風魔法のスペシャリストがいるし、分からないことがあったら聞けばいいだろう。リツも、水魔法で分からないことがあったらユズカに聞けばいい」
「はい、分かりました!」
「じゃ、またできたら声をかけてくれ」
そう言って、ギルドマスターさんは土と闇を操ることに四苦八苦しているリンとナナの方へと歩いていく。
私たちもテーブルに置かれた水の入ったコップと、風を起こす魔術具の方へ行く。
風を起こす魔術具は、発動するのに魔石を使うみたいだ。
魔石を指定の位置に置き、魔術具を起動させると、ふわりと緑に色づいた優しい風が吹いた。
風はとても小さな竜巻のように渦巻いていて、なんだかちょっとかわいい。
これが大きくなったらかわいさの欠片もない大災害になるけどね。
(さっきみたいに魔力を流す……っと)
魔力を流し込むのにも少しだけ慣れてきた。
さっきと同じように自分のものにしようとするけど、風はどんどん流れていってしまうのでなかなかうまくいかない。
……どうしよう?
(リト、どうすればいいかな?)
(うーん、僕は風は専門外だからね……。けれど、リツが協力してくれるならばできることはあるかな)
(へぇ、何するの?)
(リツに同調して、風魔法の感覚を覚えるんだ。多分それが感覚を掴むのに一番効率がいいと思うよ)
なるほど、確かにその方法だと律に協力してもらわないとできないねぇ。
律の練習の邪魔をするみたいで申し訳ないけど、私も水魔法だったら同じことをしてあげられるし、お互いに覚えるまでやればおあいこかな!
効率がいいならそっちの方がいいしね!
(同調ってどうすればいいの?)
(手を繋いだりしてその人に触れて、魔力を流し込めばいいんだよ。その状態で魔法を使ってもらえば、その魔法の感覚が伝わってくるから、後はその感覚を覚えるだけだ)
(分かった!)
同調自体のやり方はあんまり難しくなかったね。
これならすぐにできそう!
律もちょうど水と繋がっていた魔力を打ち切って一段落ついたところみたいだし、今がチャンスだね!
「律ー!ちょっと協力してくれる?」
「……いいけど、何に?」
「風魔法の練習!」
律をこちらに引っ張ってきて、さっきリトから受けた説明をそのまま律に伝える。
そうしたら律は快く承諾してくれた。
……いや、よく考えたら協力をお願いした時点で内容も聞かずに「いいけど」って言ってたね。
無用心だなぁ……でもそんな優しい律が大好きです!
……という気持ちを込めてにこにこ笑いながら律の手を取ってしっかりと繋ぐ。
「……ご機嫌だな?」
「ふふっ。そんなことより早くやろうよ、律!」
「……まぁいいか。そうだな、やってみよう。まずは俺が風魔法を使うから、柚華が魔力を流せ」
「分かった!」
繋いでいる手から魔力を律に向かって流していく。
流し始めた瞬間律がぴくっと動いたので、きちんと流し込めているはず。
流し込んだ魔力から、律の魔力の流れが感じ取れた。
この分なら、きっと風魔法の感覚はすぐに掴めるだろう。
「もういいよ律、準備できた!」
「了解。じゃー発動するぞ」
律が掌を上にして、私に見えやすいように目の前に持ってくる。
そのままさっきのように魔法を発動させた。
魔法の感覚を掴む練習なので、余計なものは付けない方がいいと思ったのか、色は付いていない。
「……どうだ?」
「うーん、魔力の流れはなんとなく分かったかな。あと2回くらいやってくれればいける気がする!」
「分かった」
そう言ったら、さっきよりもゆっくりと2回発動してくれた。
その2回で大体の流れが掴めた私は、忘れないうちにと風魔法を発動させてみる。
すると、火魔法の時よりもスムーズに魔法が発動した。
発動した後の制御も、さっきよりずっとやりやすくてちょっと感動してしまった。
「律、ありがとう!すごいよ、すぐにできちゃった!わぁ、お手本があるだけでやりやすさが段違いだね!」
「そうか。なら、手分けして覚えて、使えるようになってから今みたいに教えあった方が効率がいいかもしれないな」
「そうだね。後でギルドマスターさんに言ってみよっか!それより、次は律だよ!」
「あぁ」
手は繋いだままだったので、今度は律が私に魔力を流し込んでくる。
わぁ、なんか暖かくてじんわり広がっていくような、なんか変な感じだなぁ。
マッサージとかするときに魔力を流し込んだら気持ち良さそうだ。
……はっ!やっぱりソニアさんが帰ってきたらマッサージする方が良いんじゃ?!
「ねぇ律、やっぱりソニアさんにはマッサージした方が」
「ダメだ」
「何で?!」
「もうラックさんに紅茶を教わる約束しただろ?約束は守るものだって父さんも母さんもいつも言ってたの忘れたのか?」
「……そうだね。今回はマッサージは諦めるよ!」
「……次回があったとしてもソニアさんが困るだろうから肩を揉むくらいにしとけよ」
え?全身マッサージの方が良くない?
そっちの方が疲れも取れるだろうし……。
なんて考えていたら律に睨まれたので、考えを中断して水魔法を使う準備をする。
「律、もう発動して大丈夫?」
「あぁ、いつでも大丈夫だ」
そう言われたので、早速掌を上に向けて水魔法を発動させる。
ふよふよと浮かぶ水の玉を出して維持しながら律に「どう?」と問いかけると、律は「もう1回発動してくれ」と言う。
なので、さっきの律と同じようにゆっくりと丁寧に発動したら、律は「ありがとう」と言って発動の練習を始め、すぐにできるようになった。
「へぇ、柚華の言う通りさっきとは比べ物にならないくらいやりやすいな」
「でしょ?よし、できるようになったからギルドマスターさんを呼ぶね!」
ギルドマスターさんを呼ぶと、すぐにこっちに来てくれる。
今はリンとナナが自分で頑張らないといけないタイミングだったみたいで、暇だったらしい。
「おぉ、できたのか!」
「はい!見てください!」
律は水の玉を、私は色をつけた風を掌の上に出す。
そのまま律は私がさっきやった鳥にしたり蝶にしたりということまで再現していた。
「ふむ、ふたりとも良いだろう。次に進むぞ」
「あ、それなんですけど……」
私はさっき律が提案していた『手分けして覚えて教えあう』というのを説明する。
ギルドマスターさんは『同調』という言葉に聞き覚えがなかったみたいで、それも説明すると、驚かれた。
「そんな方法聞いたことがないが、精霊が言うんだし、お前らが実際に成功してるんなら間違いないんだろう。やってみろ」
「はい!ありがとうございます!」
ギルドマスターさんは土、光、闇属性の練習に必要な物や魔術具をテーブルに並べ、得意属性の練習をするリンとナナの方へと戻っていく。
リンは生成することに成功したみたいだ。
ナナが悔しそうにしながらなんとか土を創り出そうと頑張っている。
魔力の流れを読み取ってみると、なんとなくだけどあと少しで出来そうな気がする。
……頑張れナナ!
「律、どれからやる?」
「そうだな……柚華は土をやって、俺が闇をやるのはどうだ?土はこの中では比較的やりやすいだろ。光は早く終わった方がやればいい」
「律が土でもいいんだよ?私頑張るし!ね、そうしよう!」
「……柚華がそう言うならそれでもいいけど」
「じゃー決まりね!」
いつも律は大変なことは自分に回しちゃうけど、たまには私にもやらせてほしい。
さぁ、まずは闇魔法を頑張らないとね!
……そうだ、リトって闇属性の精霊だったよね?
同調できないかな?
(リト、私がリトに同調して闇魔法を覚えるのは出来ないの?)
『それはできないんだ、ごめん。精霊と人間の魔力は性質が違うからね。けど、闇を見せることはできる。闇を生み出すときの参考にすると良い』
(そっか、ありがとう!)
私の要望に応えられなかったのを気にしてか、リトは少ししょんぼりとしてしまった。
『無理言ってごめんね』と『教えてくれてありがとう』の気持ちを込めてリトの頭を撫でると、耳がぴるぴると動いた。
かっ、かわいい……!
もうずっと撫でていたい衝動に駆られたけど、今は闇魔法の練習を優先しないとなので、理性を総動員してリトの頭から手を離した。
(よしっ、とりあえずは闇を操るところからだね!)
魔術具を起動させ、『闇』を創り出す。
『闇』とは……なんか黒っぽいものです!
それが科学的にどういうものなのかとかは気にしちゃダメだと思う!
ということで、そういう疑問はスルーの方向で。
ここからは、変なこと考えるとさっきの火みたいになるから、操ることだけ考えよう。
(よし、まずは魔力を流し込んで……っと、このくらいかな?)
うん、この状態で良いはず。
魔力を繋げたままゆっくりと動かしていくと、火魔法よりも時間をかけずに動かせるようになった。
……律は火魔法が早かったし、もしかしたらリトとナルの影響なのかな?
(うん、これくらい操れれば十分かな)
ある程度自由に動かせるようになったところで、魔力を打ち切り、魔術具から魔石を外す。
ここまではかなり順調だったけど、問題はここからなのだ。
闇を操った感触が残っているから、それを頼りに魔法を発動させるけど、『闇』自体を創り出すのはかなり難しい。
(これでいい?リト)
『うーん、それは闇じゃなくて陰だね。陰だと効果が薄まるから、最初に闇を創り出せるようにしておいた方がいい』
(うーん、分かった!)
何回か失敗し、魔術具の闇を操るのと魔法を発動させるのを交互にやって、それも何度も失敗しながらようやく出来るようになった。
……つ、疲れた。
ちょっと休みたくて椅子に座りながらリトと会話する。
(闇魔法ってこんな大変なのに、リンは覚えるの早かったね。すごいなぁ)
『あぁ、あれは陰のままだからね。人間には『闇』と『陰』の違いは分からないから、そのまま使っている者も多い』
(……じゃあ後で同調して教えてあげた方がいいね)
『そうだね。リンはユズカとリツの仲間だ、僕も暇なときに闇魔法を教えることにするよ』
……おぉー、リンはこれ以上ない最高の魔法の師匠をゲットだね!
おめでとう!
とテーブルに突っ伏しながらお祝いしておく。
律はもうとっくに土魔法を終わらせて光魔法に入っちゃってるし、律をたまには楽にしてあげようと思ったのに全然できなかったね。
いやまぁ、闇属性はものすごく大変だったし、リトがいる私が闇魔法を覚えることにして良かったとは思うけどね。
「柚華、お疲れ。闇魔法は大変そうだったな。土と光は割と簡単だったし、柚華のお陰で助かった。ありがとう」
「……律~~~~!」
疲れてちょっと落ち込んでるところにこの言葉。
律がイケメンすぎる……!
「律は絶対将来たらしになるね……」
「はぁ?」
怪訝な顔されたけど、間違いないと思う。
……律の被害者は将来的にいったいどれくらいになるんだろうか。
想像するだに恐ろしい。
なんてことを考えながら起き上がり、闇と陰の話をしておく。
「そうなのか。本当に大変だったみたいだな」
「律が労ってくれたから疲れも吹き飛んだよ!それより、早いとこ同調して終わらせちゃおう!」
「そうだな。じゃ俺が土から発動するから、柚華は同調してくれ」
律と手を繋ぎ、同調していく。
やっぱり同調すると覚えるのにあまり時間が掛からない。
あっという間に光まで習得してしまった。
「じゃ次は俺が先に柚華に同調するから、柚華は闇魔法を使ってくれ」
「分かった!」
今度は律から魔力が流し込まれてきて、同調する。
闇魔法を2、3回使ったら、律はすぐに覚えた。
うーん、やっぱり同調するのが一番手っ取り早いね。
あんなに大変だった闇魔法をこうまですんなりと覚えられるなんて、本当に便利だなぁ。
「……確かに闇属性は、同調なしだと厳しいな。純粋な闇なんて見たことがないし、陰と区別がつかないなら陰を創り出して満足するのは自然なことだ」
「そうだね。だから後でリンに同調して教えてあげようと思って。リトも暇なときに闇魔法を教えるって言ってるし!」
「あぁ、そうだな。柚華はナナに同調して水魔法とか教えたらどうだ?今ちょうどやってるみたいだし」
そういえば、闇魔法に必死でリンとナナの方を見てなかった。
そっちを見てみると、水を操ろうと頑張っているナナと、どんどん逃げていく風を捉えようと頑張っているリンの姿が見えた。
……これは、私たちの出番だね!
律と視線を合わせて頷き合い、椅子から立ち上がる。
「あっちに行こう、律!とりあえず合格もらって、リンとナナを手伝おう!」
「あぁ」
リンとナナの方へ向かい、暇そうなギルドマスターさんにリンとナナの集中を切らさないように小さい声で話しかける。
ふたり揃って3属性をぱぱっと見せて合格をもらい、リンとナナに同調して教えて良いかと聞く。
「あぁ、いいぞ。早く終わるならその方がいいからな」
ギルドマスターさんからそう返事をもらい、私はナナの方へ行く。
同調して教えてあげると言うと、驚いた顔をしたけど、すぐに「ありがとう!」と言ってくれた。
ナナに同調してもらい、私は水魔法を発動させる。
数回で水魔法を発動出来るようになったナナが感動したように目をきらきらさせた。
「わぁ、すごい!ありがとう、ユズカ!これで終わりだよ!」
「そっか!私たちも終わったから、あとはリンだけかな?」
「あ、リンも終わったみたい!」
……闇魔法は今はやらないみたいだね。
帰ってからにするのかな……って、あ!
忘れてた、昨日帰ったら魔法のコツを教えておこうと思ってたのに!
まぁいっか、今日帰ったら絶対言おう。
「よし、お前ら全員終わったみたいだな!お疲れ!正直、今日一日で終わるとは思えなかったから驚いたぞ。本当はこの後武術の方もしようと思ってたが、魔力をかなり使ったし集中してたから疲れただろう?今日はもういいぞ。武術の訓練は明日にする」
「分かりました。確かに僕たちの集中力がもうもたないでしょうし、今日ゆっくりと休んで明日また来ます」
ギルドマスターさんの言う通り、結構疲れた。
勉強し過ぎた時みたいな、頭が重いような、ぼーっとする感じがある。
まぁ今までそんなことになったのは受験3日前の1日だけだし、結局その日は心配した家族にベッドに放り込まれて頭を使うの禁止されてあんまり勉強出来なかったけど。
今の私はそんな状態なので、今から武術をやるよりも明日の方が良い訓練が出来るだろう。
そう思って素直にギルドマスターさんの言葉に甘え、今日は帰ることにした。
やっと全部の魔法を使えるようになった柚華と律。
ギルドマスターさんはだんだん柚華と律のペースに慣れてきました。
柚華は律への愛が溢れて仕方がありません。
今回はリトへの愛も溢れてましたね。
そして、同調された時の感覚から、嫌な予感がしていた律さん。
マッサージはどーしても許容できないのです。
なんとか後編で終わりました!
でも、ちょっと疲れたので一旦お屋敷に帰ります。
次は、情報共有です。