第6話 ちょこっと辛い真実パート1
《写真は私が持ってる・・・だけど、この写真は伊南川のだ。伊南川に返さなきゃいけない・・・どうすれば・・・?》
「あっ、そうだ。」
私は、1つの名案を思いついた。
「先生!」
私は学校に戻って、担任の先生に伊南川の住所を聞き出そうと思った。
話をあらかた説明し終わると先生は机に乗っかっているコーヒーカップをいじりながら
「実はね・・・こんな事、今更言うのもなんだけど・・・転校したってのは・・・本当なんだが、何処に引っ越したのかは・・・わからないんだ。・・・力になれなくて・・・すまん。」
私は帰路に着いた。半分、放心状態で。
《なんで、引越し先を学校に教えないでいっちゃうんだよぅ・・・。》
家に着いて、私は毎日の習慣になりつつあるポストの中を覗いた。
中には私宛の手紙が一通。
宛先をを見て私は驚いた。
「伊南川・・・?」
《なんで伊南川が私に手紙を・・・?》
家に帰って、私は一目散に自分の部屋に引きこもり手紙の封を切った。
「どれどれ〜?なんて書いてあるのかなぁ〜??」
私は、自分宛の手紙なのにこそこそ回りを気にして読んでいた。どんどん読んでいくに従って、私は顔から表情が消えてった。
そして、最後の一文を読み終わった時・・・
「・・・!」
私の頬を一粒の涙が流れていた。
〔本多へ、ん〜と、何書いていいかまったくわかんねーから、適当に書くわ。西田が死んだ日、俺ーめっちゃ悔しかったんだ。西田の命を奪った運転手さえ恨み殺そうと思ったくらい・・・。・・・・・・ゴメン、話それた。んでさ、その日、本多がやけに突っかかってきただろ?それで・・・腹たって、八つ当たりみたいな形になった・・・・まぁ、辛く当たっちまったんだわ。
ホントに、ゴメン。
もし、俺を許してくれるなら下に書いてある住所に手紙をくれ。
この手紙を捨ててくれても構わない。
PS,実は・・・西田も俺も、本多の事好きだったんだぜ。
伊南川 優斗 〕