第4話 まだわからない真実
《西田、待っててね・・・絶対、伊南川の悪事を暴いて見せるからね・・・!》
私はそう心に誓いを立てた後、伊南川周辺を調べることにした。
その日の放課後、私は、伊南川の机を調べた。
机の中に手を入れると、何かがあった。
それを引き出して見てみた。一枚の写真だ。
その写真には、伊南川と西田が仲良く写っていた。
「な・・・んで?」
私は混乱した。
西田と伊南川は、仲が悪かったんじゃなかったのか?悪くないなら、なぜ伊南川は西田を殺したと言ったのか・・・?考えれば考えるほどわかんなくなっていった。
その写真をよく見ると、所々にシミが付いていた。
「これって・・・涙?」
《あいつが涙なんか・・・》
流すわけない、そう言いかけたとき後ろから物音がした。
「なにやってんだ〜?もう帰れ〜。」
先生だった。
「は、は〜い・・・」
私は写真を机の中に戻すのも忘れ、そそくさと学校から逃げ出すように帰った。結局、その写真を持って帰ってくるという形になってしまった。
部屋の中、私は・・・
「あはははは、な〜んで持って帰ってきちゃったんだろう・・・」
一人でぶつぶつ言っていた。
「まぁ、明日返せばいいでしょ〜!」
とりあえずプラス思考でその場の妄想はなんとか乗り切った。
でも、
「なんで、伊南川が・・・?」
涙なんて流すのだろう・・・?殺したことを後悔でもしているのだろうか・・・?
私は、明日伊南川に聞いてみることにしてその日は床に付いた・・・。