第3話 私の中の決意
(伊南川が、西田を殺した・・・)
その言葉が頭に響いた。
「あなたがトラックを動かしたの?」
「簡単だね!いやぁ〜!アイツが吹っ飛ぶとこは絶景だったねぇ〜!!」
私は怒りで何も言えなかった。
「どうして、あなたは西田を殺したの?あなたには動機がないじゃない。」
「動機?んなもん最初からあるよ?」
「アイツがウザかったから。」
私は、胸の奥から込み上がってくる感情を抑えることができなかった。
パチンっ
気が付けば私は伊南川の頬を叩いていた。
「ウザかっただけで、西田を殺したの!?」
私は初めて友を亡くしたことを心から悲しんだ。
伊南川は、私を睨んでいる。
「もうやめろ!!」
先生の怒鳴り声で私は我にかえった。
「ここでいくら言い争っても、西田は戻ってこないんだ。・・・わかるな?つらい気持ちはよくわかる。だがな、暴力はいけないんだ!・・・わかったな?」
先生はこういうけど、こいつは・・・こいつは・・・
《西田を殺した・・・!》
私は、悔しい感情に囚われたままだった。
《先生は何も知らないからそう言えるんだ!》
私は心の中で叫んだ。
《・・・西田・・・もう一度あなたの声が聞きたいよ・・》
「くやしいか?」
伊南川が、私に向かって言ってきた。
私は伊南川を数秒睨んだら、
「悔しい?いい加減にしてよ!!大体ねぇ、そんな簡単に人を殺していいなんてねもしヤクザが許しても私が許さない。絶対、私がお前を少年院行きにしてやるわ!」
こう吐き捨てた。




