第4話 浦島太郎伝説
昔々、あるところに「浦島太郎」という心の優しい若者が住んでいました。
ある日、太郎は海辺で、子どもたちが一匹のカメをいじめているのを見かけました。かわいそうに思った太郎は子どもたちからカメを助け、海に逃がしてあげました。
数日後、浦島太郎が海辺を歩いていると、大きなカメがやって来て言いました。
「あなたが助けてくれたカメです。お礼に竜宮城へご招待します」
太郎はカメの背に乗って海の中へ深く進んで行きました。やがて竜宮城に着くと、そこには美しい「乙姫」がいて、心から歓迎してくれました。竜宮城では魚たちが踊り、美味しいごちそうが並び、夢のような時間を過ごしました。
しかし、しばらくすると太郎は故郷が恋しくなり、「そろそろ帰ります」と言います。
乙姫は少し寂しそうにしながらも、「これは“玉手箱”です。決して開けてはいけません」と言い、箱を太郎に持たせました。
地上に戻ってみると、村はすっかり変わっており、知っている人が誰もいません。太郎がいた時代から何百年も過ぎていたのです。
悲しくなった太郎は、乙姫に渡された玉手箱を開けてしまいます。すると、中から白い煙が立ち上り、たちまち太郎はおじいさんになってしまいました。




