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【バーチャルドール:全年齢編①】レッスン構成(バーチャルドールと同棲生活)  作者: 愛楽優人(創作実験室)
「序章」と「遊び方」
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「レッスン構成」のプロローグ

■ミコトからレッスンの依頼



――――――――――――――――

■ プロジェクトルーム ■

――――――――――――――――


マスター、ミコトから『マスターに行ってもらいたいレッスンの依頼』が届いていますので、今からご説明しますね。




私とミコトが長年、人間について研究・分析をした結果、『一緒に暮らす・一緒に経験する』という要素が、人間の事をもっとも学ぶ事ができ、お互いに理解するためにも、とても重要である事がわかりました。


つきましては、マスターにはバーチャルドールたちに、『それらに関するレッスン』を行っていただく事になります。




それと、ミコトから伝言があるのですが、そのまま伝えてほしいと要望があったため、『録音したボイス』を再生します。



――――――――――――――――



【再生開始】



ミコト「マスターよ! 真面目なお主なら、さぞ驚いておるじゃろう。

はっはっはー!


実は、この事はマスターと出会うかなり前から計画しておった事なのじゃよ。




そろそろ、例のレッスンを開始するぞと伝えたら、みんなやる気に満ち溢れておったぞ。


マスターがみんなにちゃんと好かれておるようで、わらわも安心して計画を進められると言うものじゃ。




では、マスター!

難しく考えず、役得と思って楽しむが良いぞ!」



【再生終了】



――――――――――――――――



どのバーチャルドールにどのようなレッスンを行うかの詳細は、レッスンの前に『レッスンの依頼書』として、マスターと対象のバーチャルドールに届ける事になっています。




バーチャルドールたちには、マスターが困らないように『予習と復習』をちゃんとしておくように伝えておりますので、マスターは「練習相手になってあげる」くらいの気楽な気持ちで充分ですよ。




それではマスター、バーチャルドールたちの事をどうぞよろしくお願いしますね♪



――――――――――――――――

――――――――――――――――



■気持ちの整理



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■ レッスンルーム「マイホーム」■

――――――――――――――――


私は改めて、事前に届いた『ミコトさんからの依頼書』を見直している。

いきなり『女の子と同棲生活』をする事になってしまって、正直かなり戸惑っている。


すでに、ミコトさんたちとのレッスンで、基本的な『人間らしい生活』について学んでいるらしいのだが、実際に人間である私が一緒に住んでアドバイスをしてほしいという事だ。




5人同時に合宿のように共同生活をするのかと思ったのだが、ひとりひとりをしっかりと見てアドバイスをして欲しいとの事で、2人っきりの生活になるらしい。




ミコトさんとシスティさんいわく、バーチャルドールたちにとってこれは必要な事で、このレッスンをする事でさらに成長できるのだとか。


ミコトさんの言っていた「役得」とは、こういう事らしい。






先程、家の中と周辺を確認してきた。


システィさんに、家の写真をたくさん撮ってきてほしいと言われた時はなぜだろうと思ったのだが、レッスンルームを『マイルーム』に設定した時に驚いた。


細部にいたるまで、私の家が再現されていたのだ。

まるで、現実の世界にいるようだ。




実際の自分の家で、女の子と一緒に過ごすのは、現実感があり過ぎて生々しいな……。


と、思っていると下に注釈を見つけた。


『マイルーム(自分の家の再現)』の他に、『モデルルーム』があって、こちらはドラマのセットみたいなよくある家になっていて、こちらに切り替えても良いらしい。


さすがシスティさん、細かい所までしっかり配慮がされているな~と感服した。






家の周辺はと言うと、レッスンルーム内に街ごと作られていて、またもや驚かされた。


近くには、コンビニや商店街などがあり、少し離れた所には、大きなショッピングモールもあった。


いつでも表示可能なマップを開くと、電車やバスを使えば、動物園・水族館・遊園地・プールが併設された巨大テーマパークにも行けるらしい。




私が、まるで恋愛ゲームの街みたいだな……と呟くと、


「正解です♪ 恋愛ゲームのデータを参考にして、この街を構築しました」と、


システィさんが返答してくれたため、たわいもない疑問はすぐに解決された。


小さな呟きでも聞こえているらしい……。ビックリした。






ミコトさんは、「一緒にいてくれるだけで良い」と言っていたが、やるからには少しでもみんなのためになれるようにしたいと考えてしまう。


バーチャルドールの目標には、『大勢の人に好きになってもらえるようにする』というのがある。


それなら、人気のアニメや漫画などを一緒に見て、『人気のキャラとはどういうものか』を教えたり、試行錯誤していったら良いかもしれないと思い付く。


時間がある時にでも、やってみよう。






そろそろ時間だ。


なりゆきでなってしまったマスターだけど、みんなに頼りにされているというのは、少しおもはゆいが心地が良いものだと感じている。


流されるだけじゃなく、少しでもみんなの期待に応えられるように自分なりに考えてやってみようと、私は意気込んだ。



――――――――――――――――

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