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41 作戦

「では早速ですがエリン殿の領地の地図はありますか?あるならば貸してください」


 エリンはすぐに周りの者に指示をだすと一人が地図を取り出してヤスコに手渡す。


「あまり精度の高くない地図ですが、無いよりましでしょう。それでエリン殿の叔父上がいるという拠点は何処になりますか?」


「おそらくここ、首都ダーサックスの居城、キャッスル・オブ・ザ・ムーンですね」


「そこまでの道のりは?」


「そうですね……」


 と、エリンはしばらく考える素振りを見せた後、地図の一点を指さす。


「現在の古の森から最も近い都市はここ、ナイトグレンです。ここから街道沿いに行くのが最も分かりやすいルートですが……」


「人目に付きやすいってことね」


「えぇ……街道では検問をやっている可能性が高いです」


「距離は?」


「ここからダーサックスまでは大体125マルムです」


 聞いたことない単位だったけど、エリンの説明によればどうやら1マムルは1.6km程度のようね。


「徒歩で五日程度ですね、あと居城の地図、なければ記憶でも構いませんが見取り図は作れますか?」


 さすがに城の地図は無かったようで、エリンとヤスコがいろいろ話あって地図を作成する。

 完成したした地図には主塔や城主館、監視塔や中庭などと共に、なんとご丁寧に馬小屋までも記述されていた、


「おそらく叔父上は城主館か主塔のどちらかにいると思われます、正しどちらも潜入するのは極めて困難です……」


「それについてはあまり問題ないでしょう。私達には造作もないことです」


 それを聞いて私はピンと来た。そうか、光学迷彩を使うのね。

 あれなら確かに人が入り込める所ならどんな場所でも入り込むことができるわ。


「問題はその叔父上とやらの姿かたちを私達が知らない事ですが……」


 それはこの集落に絵心のある人がいるということなので後日描いてもらうことになった。


「一番の問題は私達がエリン殿の叔父上を排除したあとのことですね」


「……後の事とは?」


「では今仮定の話をします、今その叔父上が排除されました。それでエリン殿はどうしますか?」


「私は一旦ナイトグレンに行き身分を明かして首都ダーサックスを目指します」


「それでうまく行きますか?そのまま拘束または処刑される恐れはないのでしょうか?」


「それは……」


「エリン殿の手持ちの戦力は少ない、もし敵対されれば高い確率でそのまま壊滅する恐れがあります」


「ではどうすれば……」


「まずは領内での基盤が必要でしょう、それが出来てから叔父とやらを排除したほうがよろしいかと思います」

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