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「詳しいお話に入る前に、こちらからも質問させていただきます」


「なんでしょうか?」


「まず、エリン殿の領地のことです。領地の人口と、その中で最大の都市の人口を教えてください」


「……それにどういう意味があるのかわかりませんがお答します。人口は17万人程度、都市の最大は4万程です」


「距離は?ここからどのぐらい離れているのでしょうか?」


「領地までなら2~3日といったところですね」


「ふーむ」


 とヤスコは考える素振りを見せる。


「ヤスコどうしたの?」


「えっと……この惑星ホシの1日って24時間でいいんですかね?」


「今それなの?……自転周期でも調べてみる?でもどうやって調べるんだろう……」


「そのあたりはひと段落したら調べますか……暦とかも調べてみたいですね」


「あの……先ほどの質問の意図はなんなのでしょうか?」


 二人で話していると異国の言葉に不安を覚えたのかエリスが口を挟む。


「まぁ……良いでしょう。先ほどの質問はエリス殿の領地が私達の求める規模を満たしているかの確認です」


「はぁ……そうですか」


「それで、エリン殿が私達に求めるものはなんでしょう?まぁ、大体想像は付きますが……」


「……私達の希望は安全に国に帰ることです」


「今御領地はエリン殿の叔父が簒奪したというお話ですが、その者と和解、もしくは排除ということで宜しいですか?」


「えぇ……そうです……」


「その叔父と言うのはどんな人物なんですか?」


「叔父上は……父の右腕として軍勢の管理や維持を任されておりました」


「なるほど、軍の多くはその叔父の支配下にあったということですか。では領民への影響はどうなんでしょう?」


「叔父上は軍事を主に任されてたので政治の表舞台にはあまり出ない人でしたから、その辺は何とも……。ただ父の名代をすることもありましたし、私の知っている叔父上ならばそれほどひどい政治はとらないと思います」


「領民からの評価は未知数……現状は良くもなく悪くもなくって所ですか」


「ですが父は領民から慕われておりました……。それを考えると評判は悪くなっていると思います」


「正直なところをお聞きしたいんですが、御領地に味方はおられるんでしょうか?」


「難しいでしょう……。味方となるべき人達はいまこの場にいますし……。潜在的な中立ならまだしも味方をする勢力がいるかというと……」


 なんか聞けば聞くほど不利な状況ね……。

 ここから盛り返すなんて不可能なんじゃないの?


「取るべき道はあまり多くないですね……1つ目は戦場でその叔父とやらを倒してしまう事です。直接出会えれば私やお姉様なら造作もないことですが……」


 チラリとヤスコが私をみると全員が私に目を向けた。

 ちょっとうそでしょ?私戦場になんて出たくないんだけど……

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