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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
97/346

洋館

 この世界に不動産は無い。

 そのため商業ギルドへと行き、空いてる土地、家についての話を聞かねばならない。

 聞いてみると、8人で住める家はあるものの、8部屋ある家は無いとの事だった。

 ただ千里眼で見たところ一件該当する建物があったため尋ねてみた。

 商業ギルドのおばちゃんは苦い顔しながらそこはいわく付き物件だと教えてくれた。

 それでも構わないと伝えると、物好きだねと言われつつ物件確認の許可を貰った。

 

「で、これがその洋館だ」

「……お化け屋敷?」


 俺は穂乃香と二人で町外れの森の近くに佇む洋館を訪れていた。

 この建物では半年前に殺人事件が起こり、それ以降人が住む事は無かった。

 正しく言えば住もうとしたが住めなかった。

 度々この洋館に住もうと言う人物は現れたが、この洋館で一夜過ごした者は皆、次の日に死体で発見された。

 気味悪く思い取り壊しが計画されたが、取り壊し工事を行おうとした者達も死体で発見される事となった。

 その結果この洋館へと近づく者は居なくなったのである。

 

「氷君、それ駄目な奴じゃない?」

「8人以上の部屋があって且つ人が寄り付かない。条件としては最高だろ?」

「……私は良いけど水奈は怖がるんじゃない?」


 水奈は怖いのホント駄目だからな~。

 あとついでに神奈もな。

 

「まあその不安要素はこれから取り除くから大丈夫だ」


 そうして俺と穂乃香は洋館の中へと入って行った。

 

 

 

 古びて見える外装に対し、内装は比較的綺麗だった。

 

「中は綺麗なんだね……余計薄気味悪いけど……」


 穂乃香は俺のローブの袖を掴みながらそう告げた。

 

 

 如月 穂乃香 恐怖度 30

 

 

 なんだかんだ言いながら怖がってる穂乃香可愛い。

 手を握るのではなく袖を掴むあたりがまた良い。

 

「中は外気に触れる訳じゃ無いからな。その分劣化が遅いんだろ」


 まあ、パッと見ただけじゃ分からないよな。

 階段の手すりや窓の淵、そこに埃は積もっていない(・・・・・・・)

 まあ、穂乃香が気付かないなら気付かない方が幸せだろう。

 俺は迷わず一階のリビングダイニングへと進んだ。

 

「ね、ねぇ氷君……さっき階段の上に誰か居たような気がしたけど……見間違いだよね……?」

「ああ、見間違いじゃないぞ。上に居たな」

「えっ!?」


 俺の鑑定様が言ってるんだから間違えない。上に居た。

 そして今は後ろから来てる。

 だが俺はそんな事を気にせず迷いなく床に敷かれた絨毯を捲り上げた。

 

「な、何これ? 扉……?」

『見タナ』『見タナラ生カシテオケナイ』

「ぴぃっ!」


 穂乃香が俺の腕に抱き着いた。

 怖がる穂乃香はレアだなぁ。そしてやはり大きいなぁ。

 そんな事考えてる俺の周りを囲むように半透明の人物たちが集まりだす。

 うん。鬱陶しい。

 

「『ホーリーブラスト』」

『『『『グアァァァ!』』』』

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