表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
85/346

魔拳術

 水奈と精霊の契約は無事に終わった。

 精霊魔法と精霊を通して魔法を使うものの、感覚としては普通の魔法と変わりない。

 水奈は回復術は使っているものの、魔法を使った事がない。

 まずはその感覚から覚えねばならない。

 

「フィサリス、水奈に魔法の使い方を教えてやってくれ」


 フィサリスは元々王子に魔法の指導を行っていた。

 教えるのは俺より適任だろう。

 何せ俺の魔法スキルはほとんどコイツから貰った奴だからな。

 

「私が……?」

(ご主人様の妹……つまり義妹。仲良くしておくべき)

「うんいいよ~。お姉さんが教えてあげよう」

「よろしくお願いします!」


 あいつ囲い込みに入りやがった。そんな所まで神奈に似なくていいから。

 俺には見えてると分かった上でするんだから、何というか大物だよなぁ。

 そんなフィサリスに甘えてる俺も俺だな……はぁ……

 

「穂乃香、お前は俺とだ。来い」

「うん」

(氷君とふったり~氷君とふったり~)


 訓練だってば。

 穂乃香と二人で木の生い茂る林に入る。この辺で良いか。

 

「まず、穂乃香には魔拳術を覚えて貰おうと思う」

「魔剣術? 剣持ってないよ?」

つるぎではなくこぶしの方だ。お前後衛の癖にスキル持ってるだろ?」

(有象無象の矯正の為に使おうと思ってたアレかな?)


 怖い事サラッと言うんじゃない。

 あ、言ってない思っただけか。いや、それも駄目だわ。

 

「お前はステータス的にも前衛で戦えない訳じゃ無いからな。覚えてて損は無いだろ」



 如月 穂乃香

 Lv 11

 HP 90/90

 MP 90/90

 

 STR (35)=52 

 DEF (20)=30 (+15)〔45〕

 AGL (40)=60 (+15)〔75〕

 DEX (35)=52  

 MIND (50)=75 (+5)〔80〕

 INT (50)=75

 LUK (20)=30 (+5)〔35〕

 


 うん。レベル11のスペックじゃないよね。

 なんだいその高さは。お前主人公かよ。

 これで武器装備してないっていうんだから恐ろしい。

 

「魔拳術は拳に魔法を纏わせて使う技だ。慣れない内は水魔法で練習しろよ? 他の魔法だと怪我しかねないからな」


 穂乃香の綺麗な手が傷だらけになるとか溜まったもんじゃない。

 

「慣れてもグローブを付けるまでは禁止だ。買うか、作るかする予定だから少し待ってくれ」

「作る!? 氷君が作ってくれるの!?」

「市販のグローブに魔力が上がる奴って少ないからな。穂乃香は魔法も使うからいっそ俺が作ろうかと考えたんだが」

(ぜひ! むしろ氷君の手作りが良い!)

 

 手作りって……間違っては無いけども。

 例え性能が低くとも既製品より、俺が作った物が良いのね。

 お前俺の事大好き過ぎだろ。

 こりゃ気合い入れて作らなきゃな。

 

「少し使ってみせるから、良く見とけよ」

「うん!」

「技を発動している間はずっとMPが消費される。だがら打突の瞬間に使うのが消費が少ないくていい……『ウォーターナックル』」


 近くの木に向かって魔拳術を放つ。

 拳を渦巻く水流が木の幹を抉り、折り倒してしまった。

 森林破壊、ごめんなさい。

 

「まあ、ざっとこんな感じだな。慣れたら火とか雷とかでも問題なく出来る」

「水を拳に纏う……うーんこんな感じ?」


 穂乃香の右手に水流が纏わりついている。

 え、いや、なんで出来るの?

 見たのたった一回だよね!?

 おまっ、魔拳術の使い手の人、取得するのに一年間掛かったんだぞ!?

 勇者補正なのか……? いや、穂乃香がおかしいだけだな。

 

「その水流を大きくして殴る瞬間に発動させる感じだ。お前は覚えが良すぎて教えがいがないな……」

「えへへ~」


 くそぅ……良い笑顔しやがって。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ