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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
84/346

大精霊

 街を歩きながら分かった事だが、予想通り8人カラフルローブ集団は目立つ。

 そこでレベリングに当たっては二手に別れる事にした。

 4人ならパーティーに見えなくないからね。

 戦力的な意味と相性の悪さから、フィサリスとロータスは分けておく。

 俺とラミウムも別ける。こちらも戦力の分散的意味合いもあるが、少し距離を置くべきだろうという判断だ。

 喋らずに意思疎通が出来るから、気付けばやたらと話してるからな。

 

(すみません……)


 謝るな。

 そしてこういうのを減らして行くんだよ? いいね?

 

(はい……かしこまりました)


 ……うん。

 あと同じ剣術を扱う日坂と神奈は同じパーティーにする。

 そのため必然的に穂乃香と水奈が同じパーティーになる。

 結果こんな感じ。

 

 パーティー1

 氷河、穂乃香、水奈、フィサリス

 パーティー2

 日坂、神奈、ラミウム、ロータス

 

 うーん。フィサリスと同じパーティーになった。

 でもこれ仕方ないんだよなぁ。フィサリスを向こうにすると、日坂と神奈に接近戦を教える人が居なくなる。

 俺が教えれない事もないが、日坂は俺からは教わりたくないだろうし、結果としてフィサリスと同じパーティーになってるから意味なし。

 出来るのは俺とラミウムを入れ替える事ぐらいだ。明日はそうする。

 因みにする事は俺が居るパーティーはスキルアップを、もう一方はレベルアップを中心に行っていく。

 レベリングは俺の十八番なのに……スキルが豊富だから仕方ない。人のだけどな。

 日坂たちをレベリングのしやすい草原まで送り、俺たちは精霊の泉へと向かう。

 水奈の精霊契約のためだ。

 

「ここがお兄ちゃんの言ってた精霊の泉?」

「ああ、俺が行ったのはブルーゼムのだが、イエンロードのも似た感じだな」


 早くも水奈に精霊が集まり始めてる。早くない!?

 俺全然寄って来なかったんだけど。

 頑張って警戒心を解いて、それでも来たのフィアだけなんだけど。

 

『水奈凄いね。大精霊が二人で取り合いになってるよ』


 水奈の周りを2匹の精霊が争うように飛び回っている。

 

『水奈ちゃんのパートナーになるのは僕だ!』

『水奈様のパートナーになるのはあたいよ!』

「あの……精霊様、そんなに争わないで下さい」


 水奈の一声で精霊2匹の争いがピタリと止まった。

 え、なに、どうしたの? ああ、契約したのか。

 

『わぁ水奈凄い。普通大精霊ってプライド高いから一人に一人しか契約しないのに』

「じゃあ俺はずっとフィアだけって事か」

『何氷河、私じゃ不満なの!?』

「まさか。こんな頼れるパートナー他に居ねぇよ。フィアじゃないと困る」

『ふ、ふん! 全く氷河は仕方ないんだから!』


 やはりフィアのツンデレは和む。

 そして穂乃香、フィアに嫉妬するのは止めなさい。君の嫉妬対象は精霊にも向くの?

 

『僕は土の大精霊シアド、よろしくね水奈ちゃん』

『あたいは水の大精霊クアアです、水奈様よろしくお願いします』

「シアド君にクアアちゃんだね。これからよろしくお願いします!」

『『はい!』』


 シアドはまあ良いとして、クアアの喋り方には違和感がある。

 元々は姉御肌と言うか、自分をあたいと呼ぶ系なのだろう。

 では何故、ちょいちょい言葉が丁寧なのか。答えは簡単、水奈の信者だから。

 水奈の記憶に触れ、マジ惚れし、崇拝するにまで至ったらしい。

 水奈マジ半端ねぇ。やはり天使だったか。

 

「ねぇ水奈の精霊も大精霊って事は、人間サイズになれるって事?」

(見たい……! 水奈の理想の姿見てみたい!)

『もちろんなれるよ。水奈ちゃんちょっとMP借りるね』

「あ、待って――」


 シアドとクアアが人間サイズ化した。

 シアドはまんま俺の姿、クアアはまんま穂乃香の姿になっていた。

 水奈の顔が真っ赤である。可愛い。

 

「水奈ぁああああ! 私も大好きだよぉおおおお!」

「や、ちょっと穂乃香! 抱きつかないで!」


 水奈が穂乃香を拒否しているが、目の前に真実があるため説得力が無い。

 

「あたいが水奈様の一番なんだから!」

「水奈ちゃんの一番のパートナーは僕だよ!」


 一人称があたいの穂乃香、違和感。

 一人称が僕の俺、凄く違和感。

 俺の姿をした精霊と、穂乃香の姿をした精霊が水奈の取り合いをしている。

 渦中の水奈は満更でもなさそうである。カオス。

 

(僕っ子の氷君……可愛い)


 穂乃香止めて。

 

(はっ! 私も大精霊と契約すれば、マイ氷君が手に入る!?)


 なんだマイ氷君って。一家に一台みたいな言い方をするんじゃない。

 それに穂乃香に精霊魔法の適正はない。

 

「穂乃香には適性が無い。実物の俺で我慢しろ」

「氷君……!」

(それは氷君を滅茶苦茶にしていいって事!?)

「自重」

「うぅ~……」


 お前は精霊と契約を結んで何するつもりだったんだ。

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