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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
79/346

お揃い

「――、―――」


 ……眠い……

 

「――、―――」


 ……あぁ、朝か……洞窟の中だといまいち分かんねぇな……

 

「おはよう、氷君」


 うん。凄く満足そうな笑顔。

 とりあえず、

 

「穂乃香、服着ようか」




「うぅ……穂乃香もお兄ちゃんも酷い……」


 服を着て広間へ出た時、巻き込まれた水奈がそんな事を呟いた。

 

「と言ってるけど氷君、実際は?」

「満更でも無い」

「お兄ちゃん!」


 水奈に怒られた。この辺にしておこう。

 

「いや~お兄さん。昨夜はお楽しみでしたね」


 神奈が茶化しに来た。

 こいつらはなんだかんだでやってない。

 直前で神奈がひよったからだ。

 

「うるさいヘタレ」

「お兄さんだけには言われたくないです。良いんですキスはして貰いましたから! これからなんです!」


 日坂も満更ではないからな。そう時間は掛からないだろ。

 

「さて、ちょっと買い物行ってくる」

「何か買いたいものあるの?」

「食材と装備だ」


 朝食分の食材はあるが、人数が倍になったためストックが無い。

 そしてローブを買わねばならない。

 

「氷君! 私も行きたい!」

「それは構わないが……他は?」

「私は疲れたから休んでるね……」


 水奈はお疲れの様子。

 むしろ穂乃香のその元気はどこから来てるのか。

 結果、穂乃香と二人で買い物へ行く事になった。

 



(氷君とデート~氷君とデート~)


 ルンルンである。

 

「氷君、眼鏡似合ってるよ」

「お前は前から、やたら俺に眼鏡付けさせてたもんな」

「眼鏡付けてる氷君も良し、眼鏡を取った後に現れるいつもの氷君も良し」


 俺であれば結局良いんじゃねぇか。

 

「とりあえず食材買っちまうぞ」

「はーい」


 食材を買い足していく。

 今回は前回ほどお金に余裕がある訳では無いので安く済ませる。

 自重、自重。

 

「さてローブだが、日坂が赤、ロータスが緑、フィサリスが黄色、俺が紫を着ている。あと4つ買う訳だが穂乃香は何色が良い?」

「紫!」


 迷いない。でもダブりは駄目。

 

「他の色で頼む」

「え~……うーんじゃあ青」


 近い色が良いのね。

 どんだけ俺の事好きなのよ。

 その後少し考えて、水奈に水色、神奈にオレンジ、ラミウムに黄緑となった。

 カラフルローブ集団の出来上がりである。

 いっそ一色で統一した方が良いんじゃないかって気がしてきた。

 みんな黒にする? 白はそれはそれで威圧感あるけど汚れやすそう。

 

「ねぇ氷君! この指輪って氷君が付けてるのと同じ奴?」

(私も欲しい!)


 見えてると分かってて、穂乃香が妙なおねだりの仕方を覚えた。

 幸運の指輪か……まあ持ってて悪い事は無いな。

 買ったら穂乃香が指を差し出して待機していた。

 

(付けて! 付けて!)


 言われなくても付けてやるって。

 俺は暫し考え、新しく買った指輪を自分に、俺が付けていた指輪を穂乃香の左手薬指に付けた。

 

「……これでいいか?」

「うん! ありがとう大好き!」

(ひゃぁあああ! 氷君の指輪! お揃いの指輪! 私の薬指に~~!)


 内心大騒ぎである。

 因みにお揃いって、ラミウムもお揃いだし、他の5人の分も買ったからみんなお揃いなんだけどね。

 まあ、穂乃香が幸せそうだからいいか。

 

 買い物を済ませた俺は、穂乃香を連れ洞窟へと戻った

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