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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
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風呂

波乱を呼ぶ回……反省はしてる後悔はしてない。

 洞窟へ戻った俺は牢組の3人の為に風呂を作った。

 長い事牢の中で碌に体を洗えてないだろうからな。日坂は10日ほどだが、ロータスとフィサリスは2ヶ月に及んでいる。特に女性であるフィサリスとしては耐えがたいだろうと思ったんだが……

 

「錬金術ってこんな事も出来るんだね~便利だなぁ」

「良いお湯ですね」

(氷君の! 氷君の裸体!)

「お兄ちゃんどうしたの?」


 ……どうしてこうなった。

 きっかけは一緒に入りたいと言い出した穂乃香。

 Q,タオルはあるけど裸見られるんだよ? 恥ずかしくないの?

 A,全部見られてるんだから今更じゃない?

 そうかもしれないけど、君たちがそれを言っちゃうの!?

 A,むしろ氷君ばかり見れてズルい。氷君も見せるべき。

 に便乗したのが3人。

 神奈? 神奈は普通に『いや、過去で見られるのと実際に見られるのは別じゃない?』って断ったよ?

 神奈が正論だよ! それが普通だよ!


『ねぇ氷河? 私も人型になった方が良い?』


 勘弁して下さい……

 

「ねぇお兄ちゃん。お兄ちゃんは私たちの事知ってるけど、私たちはお兄ちゃんが転移して来てから何してたのか全然知らないの。お兄ちゃんレベル20超えてるみたいだけど一体何してたの?」

「私も知りたい! 氷君だけ知ってるのは不公平だよ」


 話すか……いや、一部ぼかさないと色々不味いなレッサーデーモンとか。

 

「あ、因みに誤魔化しは駄目だからね。王女様のスキルで分かるからね」


 いや、全部話すのはちょっと……

 

「私は水奈様に味方しますわ」


 この野郎ぉお! はぁ……仕方ないか……

 

「まず……転移して1日目からか――」




「――で、お前らの助けに向かったわけだ」

「「(氷君)(お兄ちゃん)無茶し過ぎ」」


 うん。フィアにも言われた。

 

「でもお兄ちゃんさ、鑑定のスキル無かったとしてもやってた事変わんないんじゃない?」

「は? なんで?」

「お兄ちゃん昔から私が怖がりな事とか、穂乃香の表情の変化とか気付いてたじゃん。一緒に過ごしてて違和感とか感じなかったよ?」


 え、じゃあ俺って素でこれなの? 鑑定の結果じゃなく?

 だとすると心で動くって事が余計に分からなくなってくるんだけど……

 

「まあ、穂乃香や私の好意には気付けなかったと思うけど。お兄ちゃん鈍感だし」


 うん。そこが問題。そこが見えるから問題。

 

(氷君の裸体がすぐ目の前にあるのに何もできないなんて……もどかしい)

「穂乃香、自重」

「うぅ……」

「水奈の胸を揉んでなさい」

「お兄ちゃん!?」

「下は?」

「自重」

「はーい」

「やっ、ちょっと、穂乃香っ!」


 水奈の胸はこうして大きくなっていくのである。良きかな良きかな。

 さて、少し考えるか。

 鑑定で動いていた結果と、無かった場合でも似た結果になっていた可能性があるらしい。

 だが、鑑定があったから故に起きた出来事があるのも事実だ。

 じゃあ何をすれば心からの行動をした事になるんだ……?

 俺はこれからフィサリスに嫌われるべく行動するべきなのか?

 でもそれってそれも鑑定を見ながら考えた行動じゃないか?

 気付かない内に傷付ける……でも気付くから気付いたけど傷つける?

 それはそれでどうなんだ? でも傷つけない方が残酷なのか?

 どれを選んでも酷い事してる気にしかならないんだが……

 でも考えずに行動した結果と、鑑定ありきで今までしてきた結果はそう変わらないんだろ?

 って事は考えずに行動したら、より好感度を上げてしまうんじゃないか?

 そもそも心からの行動ってどうしたらいいんだ……

 フィサリスは俺の拒否を受け取る気は無いようだし……うーん。

 

「眼鏡付けてないご主人様はレアだね~。ご主人様ってそこそこ筋肉あるんだね」


 ってこら! 胸板に触るんじゃない! そんな事したら穂乃香が!

 

(ずるいずるいずるい私だって触りたいのに触りたいのに氷君の胸板氷君の胸板触りたい触りたいずるいずるいずるい――)


 ……はぁ

 

「分かった。穂乃香、触って良いぞ」

「ほんと!? 氷君大好き!」


 って馬鹿! 抱き着くんじゃねぇ! タオル1枚って分かってんのか!?

 思った以上に穂乃香の勢いが強かった。

 

「うおっ!?」

「わっ!」

「きゃっ!?」


 フィサリスを巻き込んで穂乃香に水中へ押し倒された。

 うん。普通に息出来ない。

 

「――ぷはっ! 風呂ん中で飛びつくんじゃねぇ馬鹿!」

「きゃっ」

「まあ」

「/////」

「……ご主人様、立派」


 …………死にたい。

 タオルゥゥウウウウ!!!!

 あぁ……もうお嫁に行けない……

 

(私たちは氷河様に同じ状況にあっているのですが。それと氷河様は嫁では無く婿では?)


 冷静なツッコミありがとう。

 うん。まあそうなんだけどさ……

 水奈チラチラ見過ぎ、フィサリスは堂々と見過ぎ。

 

「穂乃香、自重」

(いや! でも! こんな大きくなってたらもう繋がるしかなくない!?)


 いや、確かにお前の胸の柔らかさに大きくした俺も俺だけれど、

 こんなとこでおっぱじめたら、皆でなんてなりかねないだろうが。

 

(私とフィサリスはそれでも構いませんが)


 良いわけねぇだろ!

 

「穂乃香、自重。水奈へGO」

「うぅ~水奈ぁあああ!」

「また私なの!?」


 何が構わないだ。一線は超える気無いくせして。

 ラミウムはロータスへの罪悪感から、俺に対し自ら一線を超える気は無い。

 俺は穂乃香への罪悪感から、ラミウムに対し自ら一線を超える気は無い。

 互いに自ら一線を超える気はなく、超えないならそれでもいいと思っている。

 が、一度超えてしまったら後戻りはできない。その先は欲に溺れてしまうだけだ。

 その辺分かってるんだろうな?

 

(もちろん承知しております。できるなら互いに淡い恋心で終わるのが望ましい……ですが……それで終われるのでしょうか……)


 ……さあな……

 

(氷河様。これ以上好きにさせないで下さいね?)


 それはこっちもだ。

 フィサリスは……穂乃香との関係がややこしくなってる。

 穂乃香は戦闘において俺の隣に立てるフィサリスに嫉妬し、

 フィサリスは俺からの好意を受け、恋愛的な意味で隣に立つ穂乃香に嫉妬している。

 二人とも同じ魔法専門だから、レベルアップ時に一緒にさせるつもりだったが……難しいか?

 まあ、穂乃香は俺の話を聞いて、最初に俺とパーティーを組んで戦い、協力者として対等になったラミウムにも嫉妬してるんだがな。

 ついでにいうと魔物倒す際に、俺と背中合わせて戦った日坂にも嫉妬している。

 穂乃香、俺の事大好き過ぎ。

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