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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
60/346

精霊の泉

 王女と共にやって来たのは城からそう遠くない位置にある泉だ。

 

「ここが『精霊の泉』精霊魔法を扱う者が精霊と契約を結ぶ場所です」


 世界の各地に精霊の泉は存在する。

 そこで精霊に気に入られれば契約が結べて、精霊魔法が使えるわけだ。

 今俺は王女からスキルを貰ったから、レベルだけは高いものの、

 契約している精霊がいないため、精霊魔法が使えない。

 まあ、無理に使う必要もないかと思ってたんだけど。

 王女の使い方を見て分かったんだが、

 本来自分の低い適性の魔法も、精霊の力を借りる事で扱う事が出来るようになる。

 なんせ王女自身は他の魔法全く使えないからな。

 

「お恥ずかしい限りです」


 精霊魔法使えるんだから十分だろ。

 適性が無い、低いの関係で魔法が使えない人も多い中、

 こいつ8種の精霊と契約結んで、聖以外の属性魔法全部使えるからな。

 俺は適正こそ全部あったが、火と土は低いんだよな。

 だから属性が氷と雷を相手にしにくい。

 属性は簡単に言うと、火<水<雷<土<風<氷<火。

 闇と光は互いに弱点で、聖は弱点が無く闇に強い。闇は火~氷の6種に耐性を持つ。

 頑張れ光。聖に立場潰されてるぞ。

 

「聖魔法を使える方は滅多にいませんので、闇属性に対抗できる光属性にも需要はあるんですよ?」


 そう。王女が聖の精霊だけ連れて無いみたいに、この世界での聖魔法使いは少ない。

 まあ、そんな事言ったら空間魔法や、重力魔法、精霊魔法も少ないんだけどね。

 スキルを貰える俺と、精霊魔法以外が使える穂乃香がおかしいだけ。

 

「氷河様には精霊魔法の適性がございますので、契約は結べるはずです。行きましょう」


 王女と共に精霊の泉に近づく。

 

『ラミウム?』

『あれーラミウムだー!』

『隣にいるのだれー?』

『だれー?』


 小さな妖精みたいなのが周りを飛んでいる。

 うん。ファンタジー。

 

「この泉に住まう精霊の皆様です。契約とは即ち泉から離れていく事になります。ですので精霊が住処から離れても一緒に居たいと思わなければ、一緒に来ては貰えぬのです」


 つまり8種も契約している王女は精霊タラシというわけだ。

 

「私は幼い頃より良く来ておりますので、その際に遊び相手をして貰ったりもしていりました」


 うん。周り大人ばっかりで遊べる子供居なかったんだよね。

 魔法使えなくてダメな子扱いされたりもしたのね。色々大変だったのね。

 

「昔の事です。今はロータスに氷河様、精霊の皆様がいるので満足しておりますわ」


 ナチュラルに俺を入れないでよ。ちょっと怖い。

 弟くんとは仲良くないのね、姉弟なのに。

 

「シランは次期国王として育てられています。政略結婚の道具であり、国のマスコットである事を望まれる私とは、求められているものが違いますわ」


 王女という立場って、おとぎ話程夢のあるものでもないね。

 

「現実とはこんなものですよ。得てしてそういうものです。氷河様いかがですか?」


 いかがですかって見れば分かるでしょ?

 王女の周りたくさん飛んでる。俺の周り全然飛んでない。

 俺、精霊に嫌われ過ぎじゃない?

 

「氷河様、精霊とは写し鏡です。自らが心を開かなければ、精霊は心を開いて下さいません。気を楽にしてリラックスなさってください」


 警戒心を解けって事か? 難しいなぁ……やってみるけども。

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