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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
6/346

モーニングコール

「―――」


 なんだ?

 

「―――、――――」


 なんか呼ばれて――

 

「あ、やっと起きた。おはよう氷くん」


 朝一に見る穂乃香の笑顔。

 うむ。よいものである。

 それはそれとして、

 

「なんで俺の部屋に居るの?」

「氷君がいつまで経っても起きてこないから、起こしに来たんだよ?」

 

 起こしに? ふーん。

 なるほど起こしに来た結果、俺の枕は穂乃香の太腿になったわけか。

 そして頬をやたらプニプニされていたのか、というか俺はそれでも起きなかったのか。

 というか穂乃香ちゃん?

 君、女の子なんだからチラチラ朝立ちしてないか、確認するの止めなさい? はしたないわよ。

 そしてコイツ明日からも、毎日モーニングコールに来る腹積もりである。

 やはりコイツは強かだ。

 今も視線は俺の顔をよりやや下である。

 

 

 如月 穂乃香

 フェチ 鎖骨

 

 

 マニアック。

 話してる時に、ちょいちょい視線が合ってない気がしてたのはそのためか。

 胸をチラ見する男子かお前は!

 そんな穂乃香の胸は大きいです。はい。

 いやー良い眺め。壮観である。後頭部に当たる感触も柔らかい。

 たわわと実った二つの山の隙間に見える穂乃香の笑顔。

 ここは天国か。

 どうしよう起き上がりたくない。

 まあ、起きますけどね。はい。

 

「ずいぶんと眠そうだね。遅くまで寝れなかったの?」

「……ああ。水奈が眠るまで傍にいたからな」

「そっか……」


 穂乃香は、俺以外で唯一水奈が強くない事を知っている。

 そして、それを水奈が穂乃香に見せようとしない事も知っている。

 だが、穂乃香は無理に水奈へ入り込もうとはしない。

 水奈の意地っ張りは穂乃香も良く知っているし、何より水奈には俺が居る。

 俺が居る限り、水奈は大丈夫。穂乃香はそう信じてる。

 またしても重い信頼だなー。

 

「穂乃香……水奈を頼んだぞ」

「うん……任せて。水奈は私が守るよ」


 ダンジョンへと向かう間、俺は水奈たちと一緒に居る事は出来ない。

 戦闘員と思われてないからな。

 だから水奈の事はその間、穂乃香に任せる。

 コイツは色々と強かだからな。

 穂乃香に任せれば大丈夫だ。

 あれ? 俺の信頼もそこそこ重い?

 

「お前も怪我するなよ?」

「え……? う、うん!」


 え、何その反応……何かおかしかった?

 

(怪我するな……怪我するなって! 氷君が怪我するなって! ……えへへ)


 俺に心配されて穂乃香内心大騒ぎである。

 お前、俺の事大好きすぎだろ。

 

 

 如月 穂乃香

 月島氷河 親愛度 100 恋愛度 100 発情度 50

 

 

 やだ、穂乃香ちゃんてば肉食。

 その数値は下げようか。これからダンジョンでしょう?

 というか朝食取る前からお前元気だな。

 俺を見る穂乃香の目がトローンとしてる。

 そんな目で見られると逆らえない! 助けて水奈!

 

『お兄ちゃんー? いつまで寝てるのー?』


 水奈ぁあああああ! 

 祈りは届いた! 水奈マジ天使!

 

「ああ。今行く」


 穂乃香と一緒に部屋から出る。

 いやー危なかったぜ。穂乃香、恐ろしい子っ!

 俺が弱いだけ? 無茶言うな、穂乃香は美少女なんだぞ。

 それでいて肉食系なんだぞ。あんなん勝てるか。

 しかし毎朝か。毎朝か……

 つまり俺は水奈を寝かせて、穂乃香が起こしに来る前には帰ってなきゃいけない訳だ。

 長時間に及ぶ戦闘は出来ないな。

 今の所、はぐれスライムしか倒してないけど……

 

 

 

 朝食を終えて、今はダンジョンへと潜りに行く水奈たち戦闘員組の見送りだ。

 戦闘スキルを持ってたのは20人だが、その内5人の女子は辞退したため、戦闘員組は15人となっている。

 残りの非戦闘員組15人は城の中でスキルを磨いたり、スキルを利用して手伝いをしたりとそんなところだ。

 非戦闘スキルにも活用先は多い。

 俺? 俺はお休み。

 ほら、ステータス見えるだけだから。

 扱いがニートそのものである。年上の尊厳は無い。

 スキルが優秀だったが故に、既に前線で活躍してる……と王から話された日坂とは大違いである。

 実際はあいつもニートだ。

 望んでもない環境の酷さでだが。

 

「お兄ちゃん! 頑張って来るねー!」

 

 昨日に比べて水奈は、調子を取り戻したのか明るくなっている。

 見た感じはな。

 

 

 月島 水奈

 恐怖度 85

 

 

 全く手間の掛かる妹だ。

 

「おう。頑張ってこい」

「……うんっ!」


 

 月島 水奈

 恐怖度 70

 

 

 頭を撫でて下がったのは15か。

 下がった数字はそこそこに見えるが、元が高いから何とも言えんな。

 まあ、ダンジョンに行くのが初めてだし仕方ないか。

 

 

 月島 水奈

 月島氷河 親愛度 ERROR 恋愛度 40

 

 

 朝見た時は昨日より10下がってたのに、また上がったよ。

 まあ、恋愛度なんて浮き沈み激しいからな。

 ひょんな事でまた下がるかもしれん。

 あれ? 逆もまた然りじゃね?

 そう考えると100からブレない穂乃香ってすげぇな。

 俺の事大好き過ぎだろ。

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