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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
50/346

交渉?

「では、お話の続きです」


 喋らなくても意思疎通出来るのに喋るの?

 

「言葉にする事で伝わる事もあるのですよ」

 

 ふーん。

 俺は無駄な事はしない主義だから、口動かす必要ないなら使わないよ?

 

「構いませんよ。でも人が居る時は止めてくださいね。私が独り言をしてるように見られますので」


 うん。今そんな感じだもんね。

 

「ではまず共に行動する理由ですが、氷河様と私の目的は同じですよね?」


 ねぇ、それマジで言ってる?

 

「えぇ。氷河様はスキルで分かってらっしゃるでしょう?」


 うん。そうなんだけどさ。でもさっき伝えたよね? 

 確かに王女の思い人である、近衛騎士団の元副団長(・・・・・・・・・・)は今、日坂と同じ牢に居る(・・・・・・・・・)

 でも、その元副団長を牢から出す条件として、俺は日坂の奴隷(・・・・・)にするつもりなんだよ?

 あんたの騎士では無くなるけど、それでも良いの?

 

「ええ。構いません。それでロータスが牢から出れるのであれば、もう一度会えるのであれば私は構いません。会わせては下さるのでしょう??」


 それぐらいはな。

 俺としてはスキルをバラされる方が問題だ。

 あんたには強力な手札があるにも拘らず、それだけしか望まない事に俺は驚きだよ。

 

「私にはロータスを助け出す手段がありません。氷河様にお願いするしかないのです」


 脅す事もできただろう?

 

「その場合、氷河様は大事な方だけ連れて逃げ出したのでしょう?」


 うん。

 

「それでは困ります。私のため、そして国の為に私は氷河様の味方を望み、協力を惜しまない所存です」


 うーん勘違いはしないで居て欲しいんだけど、

 俺は王が勝った方が、水奈たちに取って良いからクーデターを止めようとする訳であって、

 王の味方では無いからね?

 魔王はあいつ調子乗ったから、いつか殴りに行くけども。

 

「もちろん、それで構いません。私とて、私の言葉を信用せず、リコリスに唆されてロータスを牢に居れたお父上の、味方という訳ではありませんので」


 心眼の言葉を全て信用すれば傀儡にされる。

 お気に入りの騎士の為に自分の立場を利用し嘘を言っている。

 いやーあの参謀も考えるね。

 

「お父様は実の娘より、リコリスを信用した愚か者です。尽くすに値しません」


 娘に近寄る男を許せない、親父心を刺激されただけだと思うけど。

 

「知りません!」


 まあ、あんたが日坂の『奴隷強化』、そしてそれ以上に危険な俺の『鑑定(極)』を、

 王に報告する気がないっていうのは分かったよ。

 

「ご協力いただけますか?」


 ああ。それはいんだが、

 

「ではレベル強化に私も連れて行って下さい」


 なぜ、そうなる。

 

「私もクーデターが起こると分かりながら、大人しくなどしていられません」


 いや、君王女でしょ?

 前線出ちゃ駄目だって。

 

「私もそこそこ戦えるんですよ? スキルを集めてるとなれば、氷河様は私からも貰われたのでしょう?」



 月島 氷河

 新スキル『魔弓術Lv3』

 レベルアップスキル『精霊魔法Lv5』

 

 

 うん。貰ったね。

 君、俺より7つレベル高いもんね。

 

「むしろ氷河様はどうして転移してまだ10日程にも拘らず、そんなにレベルが高いのでしょうか?」


 狩ればいいんだよ希少種とか、はぐれスライムとか。

 

「狩ろうと思って狩れる物では無いんですが……いえ、氷河様のスキルあってこそなのでしょう」


 うん。普通無理だと思うよ。

 

「足手纏いにはなりません。どうかお願い致します」


 はぁ……言っても聞かないんでしょ。いいよ。

 

「ありがとうございます」

「『サークル』『テレポート』」


 俺は王女を連れて外へと出た。

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― 新着の感想 ―
[一言] この人ら経験のやり取りが出来るなら情報以前に経験の収集が捗るじゃないですか……
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