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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
41/346

つかの間の幸せ

タイトルが不穏

 夕食後、水奈の部屋へと向かう。

 穂乃香、夕食を経て水奈。1日の中で一番幸せな時間だと思う。

 朝? 朝ももちろん幸せです。

 あれ? となると神奈以外?

 別に神奈が嫌いな訳じゃ無いよ? 比較対象が悪かったな。

 何故に偉そうなんだ俺。

 魔剣術の子がまた見てる。

 君は今日撫でて上げたでしょ? 我慢しなさい。

 

「水奈ー、来たぞ」

「はい。どうぞ」


 うん、扉前待機。忠犬か。

 お前も俺の事大好きだよな、うん。

 

 

 月島 水奈

 恐怖度 20

 

 

 一人になった事で上がり、俺に会った事で下がったか。

 このまま落ち着いて行く良いんだけどなー。

 

「水奈、今日はどうだった?」

「今日はね、レベルが上がって来たこともあって、4層目まで行ったんだよ」


 水奈たちが行っているダンジョンは、50層まである深いダンジョンだ。

 レベル20の兵士が行けて10層ほどなので、ペースとしては悪くない。

 ただ4層目からは3層目までとは違いトラップが増えてくる。

 慣れるまではそこで苦戦してしまう者が多いみたいだ。

 俺? 俺の場合鑑定で全部見えるから。

 ちょっと不安だなぁ。度々千里眼で様子みるかな。

 やだ、俺ってば過保護。

 

「ダンジョンにはいつまで行く事になるんだ?」

「んとねー。レベルが20になったら一人前だから、それまでだって」


 俺らの呼ばれた理由は魔王の討伐だ。

 けれど今はダンジョンに潜り戦っている。転移したての勇者は弱い。

 安全にレベリングをするためだ、間違ってはいない。

 でも転移から一週間経って、こいつらはまだレベルが10に達していない。

 レベル1から10と、10から20では上がりにくさが全く違う。

 つまり何が言いたいかというと、

 クーデターを迎えるまでに、こいつらがダンジョンから出される事は無いという事だ。

 こいつらの今知っている世界は城とダンジョン、その道中。非戦闘員組に関しては城だけだ。

 もしクーデターが成功したら、参謀に協力しなければ、こいつらはほぼ知らない世界に投げ出される事になる。

 外はダンジョン程レベルが一定な訳では無い。低い奴もいるが、高い奴もいる。

 なにより俺以外誰も通貨を持ってない。

 参謀は初めから従う以外の選択肢を与えないつもりだ。

 やり方が屑だな。まあクーデターを成功なんてさせないがな。

 

「ねぇお兄ちゃん……今日も一緒に寝て貰っていい……?」


 したい事をしたいと言え。そう言ったのは俺だもんな。

 

「あぁ……もちろんだ」

 

 水奈と一緒にベットに横になり手を繋ぐ。

 

 

 月島 水奈 恐怖度 0

 月島氷河 親愛度 ERROR 恋愛度 80

 

 

 8割か。来る所まで来てしまったというか。

 でもだからといって離れる事はできない。

 今離れてしまえば折角下がった恐怖がまた上がってしまう。

 水奈、俺な――お前に対してどうしらいいのか、まだ答えが出ないんだ。

 水奈が眠るのを確認して手を放す。

 水奈の頭を撫でて部屋から出る。

 出すべき答えから俺は――逃げてるのかもしれない。

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