表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
27/346

眠る時間

 夕食を終え、シャワーを浴びた俺は水奈の部屋へと向かう。

 あんなに可愛くお願いされてしまっては行くしかあるまい。

 いや、お願いされずとも行くんだけど。

 

「水奈ー来たぞー」

「はいどうぞ」


 なんとドア前待機。

 水奈ちゃんたら、そんなに早く俺に会いたかったのね。

 

 

 月島 水奈

 恐怖度 90

 

 

 そしてやっぱり一人は苦手なのな。

 水奈を抱き締めて頭を撫でる。

 ここ最近ずっとやってる事だが、これが一番落ち着くらしい。

 

「ゆっくり、ゆっくりで良い。何があったか話してみろ」

「……うん……」


 途中までは順調に進んでいたらしい。

 だが、前方にゴブリン10体が現れて全体の注意が向いていた時に、

 バットアイという一つ目蝙蝠に後方から奇襲を受けた。

 一早く気付いた穂乃香が数匹撃ち落としたけど、一匹が水奈に襲い掛かり、

 穂乃香が身を挺して庇ったわけか。

 穂乃香がイケメン過ぎる。あいつ主人公かよ。

 ていうか護衛は何してんだ護衛は、働けよ。

 何が本人達が危険にならない限りは手伝わないだボケ。

 HPが良くても心がダメになっちゃ意味がねぇんだよ。

 その程度で心が折れる奴は戦力に要らないってか?

 てめぇらに水奈も穂乃香もやる訳ねぇだろうが、滅べ!

 水奈は今、俺が全身傷だらけだった事と、穂乃香が自分を庇って傷を負った事で、

 身近な人間の死を感じ恐れている。

 ていうか何だよ、朝起きたら階段から落ちて全身傷だらけの兄って。

 意味が分からなすぎる。

 さて、どうしたものか。

 

「水奈、辛い時は辛いって言え、したく無い時はしたく無いって言え。お前が全部背負い込む必要は無い」

「無理だよみんな頑張ってるのに……それに私の居ないとこで穂乃香や美鈴達が傷つくなんて……耐えられない……」


 まあそうだよな。お前はそういう奴だ。

 だからそんなお前にはご褒美があってもいいと思うんだ。

 

「じゃあ水奈、したい事をしたいって言え。俺に出来る事であれば、出来る範囲で叶えてやる」

「…………そこで何でもじゃないあたり、お兄ちゃんらしいね」

「ああ、出来る範囲でだ」


 何でもは無理。俺も万能じゃない。

 

「……じゃあお兄ちゃん……今日一緒に寝てくれる?」

「……水奈が眠るまででいいか?」

「うん……ありがと」


 水奈の心の安定も必要だ。

 でも睡眠時間を増やしている余裕はない。

 俺は水奈と一緒にベットに横になった。

 

 

 月島 水奈 恐怖度 65

 月島氷河 親愛度 ERROR 恋愛度 70

 

 

 上がってるなー恋愛度。


「お兄ちゃんと一緒に寝るのは小学生以来だね」

「そうだな。こんなに大きくなってから一緒に寝るなんて、思いもしなかったな」

「嫌だった?」

「んや、全然」

「シスコンだ」

「うるせーブラコン」


 俺は水奈が眠るのを手を繋ぎながら待った。

 水奈が眠った事を確認した俺は、温もりの残るベットから名残惜しくも出て、

 自室へと向かい、眠気を飛ばすかのように外へ出た。

 眠る時間には、まだ早い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >朝起きたら階段から落ちて全身傷だらけの兄 夜な夜な外出してることも知らないから尚更怖いという
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ