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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
206/346

塩梅

 フィサリスと共にワイバーンを倒した無法地帯を通り、魔人族領へと入る。

 

「ご主人様~いつ寝るの~?」

「ああ、俺は夕暮れに寝てたけどフィサリスは寝てなかったな。好きなタイミングで言え、簡易ベットを作ってやる」

「……え? 今後そういうスタイル?」

「俺らは人間、此処は魔人族領。当然宿は取れないし、通貨も違うからお金は全部屋敷に置いて来た。生活は基本野宿だ」

「ふかふかなベットが空間収納に入ってたりとかは――」

「全部置いて来た」

「そう…………」


 事前にそういう話をしてただろうに……

 

「今後は昼にモンスター倒して俺のレベルアップと食材集めをする。夕暮れから夜にかけて睡眠をとり、深夜の寝静まった頃に夜襲を掛けに行く……まあ、夜襲と言っても転移してからの暗殺みたいなもんだ。俺が魔王の奴隷と過激派の場所を特定して移動するから、フィサリスが魔法でボン。騒がれない様に一撃で頼む」

「暗殺か~……まあ、バレたら周り敵だらけだもんね」

「俺も千里眼で警戒はしておくが、常にローブのフードは被っておけ」

「は~い」


 人間領から一番近い魔人族領の村に着いた。

 ……ここはスルー。

 

「あれ? ここはいいの?」

「此処に居るのは穏健派だけだった。そいつらに用は無い」


 次の町に……奴隷が5人か……

 

「フィサリス、眠いなら今のうちに寝ておけ、朝方は移動の時間に使いたい」

「え、う~ん……私もいいかな。元々睡眠時間は多くないし、夕方まで起きてるよ」


 タフだなこいつ。

 まあ、良いなら良いけど。

 

「眠くて魔法制御間違えました~とかは勘弁してくれよ?」

「そんな凡ミス眠くてもしないよ~」

「さあ、町に付くぞ。この町には奴隷が5人居て今3人が眠っている。レベルも高くないし3人はさっさと片付ける」

「残りの2人は?」

「寝るまで待つ……か、一人になったところを奇襲する」


 目撃者を出さなければそれで良い。寝ている状態が簡単でベストだが、起きていても騒がれる前に処理できれば問題ない。

 此処の町に居るのは奴隷の中でも末端の末端だ。さほど強くは無い。

 だがその末端の1割が大量に集まって、魔王の膨大なステータスとなっている。

 塵も積もれば山となるだ。塵の一つ一つを消して行くしかない。

 中には屈服主従で本人のステータスは半減されているものの、魔王に半減されたステータスの半分を譲渡させられている者もいる。

 ステータスが半減している分、倒しやすくはあるが、戦争反対派、反魔王派である者が多いため、気持ち的には倒しにくい。

 だが、普通の奴隷が元のステータスの1.5割を譲渡しているのに対し、屈服主従は2.5割だ。魔王の大幅なステータス上昇に貢献してるのは屈服主従の奴隷の為、少なからず始末していかなければならない。

 しかし倒し過ぎてもいけない。魔人族が弱体化し、人間族が魔族殲滅に踏み切って戦争を起こしてしまえば本末転倒だ。人間族側にも過激派は多数存在している。

 レベルが高い穏健派ほど、屈服主従を結ばされてる者が多い……塩梅が難しいな。

 とりあえずこの町に居るのは魔王主義過激派の奴隷達だ。迷わず殺していい。

 

「フィサリス、準備は良いか」

「いつでも大丈夫だよ」


 さて……殲滅と行こう。


「『テレポート』」

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