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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
200/346

顔合わせ

 リビングに着いた。

 もう移動手段がテレポートって時点で末期だな。

 でもあって良かったテレポート。

 あぁ……寝たい、寝たい、眠りたい……

 でも次で最後だから……働くか……

 

「『サモン』」

「わっ!?」「……ん」

「……弥生ほたる……お前に――」

「――月島先輩! 私の事はほたるとお呼び下さい!」

「……ほたる……お前にこいつの世話を頼みたい……」


 この子は誰かって?

 俺が召喚した……つまりそういう事だよ。

 リノの世話係を名乗り出た女の子……魔剣術の子だ。

 

「リノ、こいつはほたるだ」

「ほたる」

「可愛い~っ!」


 元気がいいね、ほたるちゃん……普段の俺ならまだしも、今の状態じゃちょっとそのテンション付いていけない……

 

「うちの屋敷に居るのは全員冒険者……戦闘員だからな……リノ自身も魔法を使えはするが、戦えるほどじゃない……戦闘に行くとなると誰かが面倒を見ないといけなくなるんだ……お前にはその間の面倒を見て貰いたい」


 今まではずっとフィアが担当していたが、今後はそういう訳にもいかなくなるからな。

 

「リノちゃんは魔法が使えるんですか!? まだ小さいのに凄いですね……!」


 凄いと言われてリノがドヤ顔である。なにそのドヤ顔、可愛いけど。

 可愛いけどそこのお姉ちゃんが、プルプル震えながら悶えてるから止めて上げて。ちょっと怖い。

 このほたるちゃん、得意魔法が火と氷の2つ持ちで固有スキルが魔剣術だから、鍛えれば炎と氷を使い分ける滅茶苦茶カッコいい魔法剣士になれるのに、本人は戦闘があまり好きではないよう。まあ、戦いたくないなら戦わなくても良いけどさ。

 

「あー……リノについてだが、こいつモンスターテイマーで、フェアリードラゴンって種類のやがてワイバーンになる赤ちゃんを飼っている。あと積極的に解体にチャレンジしていく系の女子だ」

「ほんとですかっ! リノちゃん凄いっ!」


 そうだろう、凄いだろう、将来有望だからな。

 

「あと、扱いとしては俺の養子だ」

「養子っ!? え、ええ、養子ってつまり先輩の子供って事ですかっ!?」


 逆にそれ以外に何があるんですか……

 

「なぁ、リノ」

「リノ、パパのお嫁さん」

「お前まだそれ諦めてなかったのか……」

「はわわわわわ……」


 何やら君楽しそうね。リノと上手くやっていけるんじゃない?

 なんかそんな気がする……少なくとも穂乃香よりは。

 

「まあ、そんな訳で……今後よろしく頼む」

「は、はい! よろしくねリノちゃん!」

「よろしく?」


 謎の疑問形。

 まあ、これで顔合わせ終了だな。

 

「学生寮については後からクラスメイト達にでも聞いてくれ。部屋も教えてくれるだろ」

「あ、あの……月島先輩……!」

「嫌だ」

「氷河様とお呼びしても……って断られた!?」


 ただでさえご主人様なんて呼び方する奴がいるに、これ以上様付けで呼ぶような奴増やして堪るか。

 ラミウムやロータスみたいに普段礼儀正しいからってのならまだしも、同郷者から呼ばれるのはお断りだ。

 

「ではその……氷河先輩とお呼びするのは駄目でしょうか……」

「あー……それぐらいならいいんじゃねぇの?」


 うん、良い、良いからさ、休ませて……

 

「……! ありがとうございますっ!」


 …………………

 

「……ちょっと指借りるよ」

「……え? あ……」


 ほたるの指を掴み、リノの頬をつつく。

 つん、つん、来たほいっ。

 

「え!? あ! リノちゃん! 私の指~!」


 はぁ~……良し、寝よう。

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