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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
191/346

クーデター5

 呪剣に呑み込まれたキタコレは俺より圧倒的に早い。

 

 

 雲山 充

 Lv 20

 HP 142/157

 MP 157/157

 

 

 魔剣術を使ってようやく少しダメージが入るぐらいに防御力が高いし、

 

 

 雲山 充

 Lv 20

 HP 129/157

 MP 157/157

 

 

 魔剣術でも少し押し負ける程の攻撃力の高さだ。

 

 

 雲山 充

 Lv 20

 HP 116/157

 MP 157/157

 

 

 だがそれだけだな。

 動きが拙い、隙だらけ。力任せの攻撃は避けるなんて容易いし、一番の脅威である速さもロータスに比べればなんて事はない。

 あいつとの手合わせの方がまだ死の脅威を感じた。

 

 

 雲山 充

 Lv 20

 HP 84/157

 MP 157/157

 

 

 こいつよりあの時のレッドゴブリンの方がまだ怖かったな。

 

 

 雲山 充

 Lv 20

 HP 71/157

 MP 157/157

 

 

 さて、このまま削り続けるとキタコレが死ぬな。

 一応水奈には全員生存していたと報告したいからな……呪剣叩き斬るか。

 呪剣を斬るとなると聖剣術じゃないと出来ないな。

 聖剣術の固有スキルを与えられた勇者に、聖剣術を使うってどんな皮肉だろうな。

 先代の勇者が使ってた技……MPがごっそり持っていかれるが仕方ない。

 キタコレから距離を取って正面に構える。

 

「グゥォォォォオオオオオ! 死ネェェェエエエエエ!」


 2本の剣を重ね合わせて両手で持ち、上段に構える。

 レベル9で覚える聖剣術――

 

「『パラディン』」


 両手の剣を振り下ろす。

 ――聖なる刃が、呪剣を粉々に砕いた。

 キタコレは気を失って崩れ落ちた。……手間かけさせやがって。

 

 

 月島 氷河

 Lv 40

 HP 205/205

 MP 159/410

 

 

 ごっそり持っていかれたな。

 MPポーションを飲みたい所ではあるんだが。

 

「…………まさか呪剣を打ち砕くとは……本当にイレギュラーですね……」


 リコリスの相手をするのが先だろうな。

 まあ、相手と言っても戦闘じゃなくて――

 

「私では分が悪いようです。ここは引かせて頂きましょう。『テレポート』」


 ――鬼ごっこの相手だけどな。

 

 

 

「ふぅ……まさかあれほどの実力とは……」

 

 やられましたね……駒を一つ失った。対騎士団長戦が厳しくなってしまう。

 勇者なら替えが効いたと言うのに、呪剣の方が壊されてしまうとは……

 今後の予定を組みなおさなくては――

 

「――組みなおす必要はないぞ? お前はここで終わる」

「なっ!?」


 どうしてこの場所が分かった!? ここは私の研究室、他の者を立ち入れせた事は無いと言うのに……

 

「……どこまでもイレギュラーですね……!『テレポート』」


 城の外までは追って来ないでしょう。

 どうして私の場所が分かったんだ……

 

「――何故だと思う? 頭良いんだろ? 考えてみろ参謀殿」

「――! くっ! またですか!『テレポート』」


 どうやって私の位置を的確に捉えているんだっ!?

 視覚外で座標や方角を正確に把握していなければ移動は出来ない筈!


「――お前が記憶してるからだよリコリス。お前の知ってる事で俺の知らない事は無い」

「『テレポート!』」


 何故だ! 何故私の居場所が分かるんだ! 何故! 何故!

 

「――どこまで逃げるんだリコリス、ブルーゼムから出ちまうぞ……って聞こえてないか」


 おかしい! おかしい! こんな事が! こんな事がある筈が……!

 ……胸から……剣……?

 

「……ぐ、ごふっ……!」

「……悪いなお前に時間を掛けていられなくなった。生徒は殺さない約束だが、大人は適応外だ。お前を逃がすと面倒だしな……」


 胸から剣が引き抜かれる……


「……イレ……ギュラー……め……!」 

「『テレポート』」


 私を殺した男は、こちらを一瞥する事なく去って行った。 

リコリスは逃げるを選択した!

氷河からは逃げられない!

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