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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
155/346

単身赴任

 日坂たちを回収し屋敷へと戻る。

 神奈と夕食を夕食を作る準備に取り掛かろうとしたのだが。

 

「………………」

「……リノ、掴まれたままだと料理できないから放して」

「……や」


 リノが俺の服の裾をギュっと握り放さないのである。

 甘えん坊さんめ。昼間たーっぷりと甘やかして上げたでしょ?

 穂乃香と神奈の手合わせそっちのけで。

 いや、千里眼と並列思考でずっと見てはいたけどね?

 新固有スキル『並列思考』を持ってすれば、リノと遊びながら稽古指導など造作もないのである!

 こういう使い方してばっかりだな俺。

 

「氷河様、料理は私が変わりましょうか?」


 俺が作ったエプロンを持ったラミウムが、一向に離れようとしないリノを見てそう言った。

 エプロン、気にって貰えてる様で何よりです。

 特にどっちが作るというのを決めてる訳ではないのだが、昨日の朝食と夕食を両方任せてしまった手前、今日も任せてしまうのは忍びない。

 

(気になさらないで下さい。氷河様はリノ様のお相手をしてあげて下さい)


 うーん……でもこのまま夕食が遅くなってしまうのも良くないな。

 明日は可能な限り俺がするから。

 

「ラミウム、頼む」

「かしこまりました」


 選手交代、俺はリノの相手をする事にした。

 流石に夕食前には満足するかなと思っていたが、よみが甘かった。

 俺の膝の上で夕食を食べ、俺の膝の上に座りながら湯船に浸かり、俺の腕を抱き締めてベットに横になっている。

 まるで俺の半身とばかりにべったりである。

 君も中々強情ね。

 水奈は俺の隣で眠っているが、リノが一向に眠らない。腕は放してくれそうにない。

 

「という訳で今日はリノも付いて来た」


 甘やかし3回分の1回目を行うため穂乃香の部屋へとやってきた。

 

「氷君まさか……親子丼!?」

「アホか、今日はそういうの無しだ」

「え~」


 5才相手に何を言い出すかなこいつは。アホなのか、アホだったな。

 

「リノちゃんは今日ずっと氷君にべったりだったね~。いいなぁ、私もべったりしたい」

「リノだから許されるようなもんだろ。穂乃香がべったりしてたらただのバカップルだろ」

「私はそれが良いんだけど」


 それでも、ではなく、それが、かよ。ブレねぇなホントに。

 3人でベットに横になる。俺、リノを挟んで穂乃香。ちゃんとした川の字である。

 穂乃香の手がリノ越しに伸びてきて、俺に抱き着く。

 

「こうして3人並ぶと親子みたい……えへへ……親子……夫婦……」


 リノと穂乃香の年なら親子じゃなくて姉妹だろうに。

 まあ、穂乃香が満足そうならいいか。

 いつか穂乃香との間に子供が生まれて、実子と一緒にこうして眠る日が来るかもしれない。

 そんな夢を思い描き、

 

「……ずっといっしょ」


 リノの寝言によって現実に引き戻される。

 リノは賢いが故に理解してしまった。俺が近々居なくなる事に。

 俺も出来る限り早く終わらせて、帰って来た後はずっと一緒に居てやりたいと思う。

 だが終わるのがいつかは分からない。数ヶ月かもしれないし、数年かもしれない。

 寂しい思いをさせると思う……単身赴任をする父親ってこんな気分なんだろうか。

 戻って来た時に、そういえば居たねこんな奴、みたいな顔されたらどうしようか。……旅にでも出ようか。

 リノならそんな事ないと信じてる。パパ信じるからね。

 リノを挟んで穂乃香ごと抱き締める。リノの呟いた願い事は叶えて上げられない。

 だから今だけは傍に居て……甘えさせてやろうと思う。

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