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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
154/346

一緒の時間

「ご主人様~」


 穂乃香と神奈の戦いを見ていたら、リノを肩車したフィサリスに呼ばれた。

 リノの頭の上にキュアが乗っかって三段になっている。

 どうしたの。

 

「今回はどういう思い付きなの~?」


 メンバー変更についてか。

 

「水奈の接近戦強化はしようと思ってた事だからな。後は……穂乃香の組手、神奈の空中稽古の相手を俺以外で見つけておく…………後はリノを甘やかす時間も増やしておこうと思っただけだ」


 穂乃香と神奈が戦ってる間、それを見てるのは俺とフィサリス、リノの3人になる。

 リノと一緒に居る時でフィサリスと一緒の時間て割と少ないからな。

 リノが勝手に呼び始めた事ではあるが、パパ、ママと一緒に居れる時間があっても良いだろう。

 

「ふ~ん……なるほどね…………酷いパパだな~」

「……そうだな」

「ママ、おろして」


 からかう様に言ったフィサリスの頭をリノがペシペシと叩いた。

 フィサリスの肩から降りたリノは俺へと突進して来た。何事。

 

「あの……リノちゃん……?」

「………………」


 俺の腹に腕を回しピタリとも離れないリノ。

 ……動けないんだけど。

 

「…………ママも」

「ママも?」

「ママも……リノをギュって」


 フィサリスはリノに言われた通り、リノを抱き締めた。

 フィサリスに抱きしめられるリノに抱きしめられる俺。何この図。

 

「…………パパも」


 俺からも抱き締めろと?

 ………………そうか。リノはちょっと賢過ぎたな。

 俺からもリノを抱き締める。リノは強く、強く俺を抱き締めた。

 その光景をチラチラと嫉妬交じりに穂乃香が見ていた。

 お前は戦いに集中してなさい。

 

 

 

 リノをうんと甘やかし、魔法の使い方も教えてやった。

 テレポートで移動も出来るようになり、召喚術でキュアを呼び出せるようになった。

 と言ってもMPが少ないから出来る回数は少ないがな。

 テレポートでおんぶやだっこを強要するのは、使い方としてどうなのだろうか。

 まあ、甘やかせるうちに甘やかして置こう。

 その内反抗期に入って「パパ嫌い!」なんて言われるかもしれない。

 …………なかなかキツイな。

 それどころか無言で冷めた目で見られでもしたら立ち直れないかもしれない。

 ……水奈に慰めて貰おう。

 穂乃香と神奈の勝負も決着が付いた。

 結果は神奈の3倍以上穂乃香が取って圧勝。実力差が大きかったか。

 

「穂乃香は空中における動きにぎこちなさがある。用練習」

「はーい」

「神奈は抜刀術が本流だけど、スピードアタッカーだから刺突技を覚えたら戦術が広がると思う」

「刺突って……フェンシングみたいなやつですか?」

「イメージとしてはそれで良い。手数で削る事も、溜めて大ダメージを与える事も出来る」


 そして気付いた。神奈の戦闘スタイルがまた一歩、普通から遠ざかろうとしている事に。

 ただでさえ空駆けまわってんのに、基本が抜刀術で刺突まで使うとなると……うん。まあ本人は満足そうだしいいか。

 しかし穂乃香に甘やかすの3回か……3回かぁ……

 まあ、ほどほどに甘やかそう。ほどほどに。

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