表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
114/346

氷河の妹

 夕食に水奈へ向けてフルーツの盛り合わせを作った。

 スキルフル活用して盛大に盛り付けた。初めてまともに使われた『料理Lv6』

 頑張り過ぎてもはやフルーツアートとなっていた。

 そんなフルーツアートオードブル。周りからは色んな意味で食べにくいとの評価を頂き、水奈には「アホじゃないの」と言われてしまった。

 うん。ちょっとやり過ぎた感はある。

 でも酷評ながらも水奈が笑ってくれたので兄は大満足です。

 結局水奈1人で食べれるような量じゃ無かったからみんなで食べた。

 リノは俺の作ったフルーツアートを凄いと言いつつ柿を迷いなく食べていた。

 一番迷い無かったなぁ。柿で作ったバラの花は瞬く間にテーブルから消えて行った。

 まあ、食べて貰ってこそなんだけどね。

 そんな夕食を終えて現在は風呂。

 リノが一緒に入りたがったため水奈も一緒である。

 

「水奈、その……今朝はすまなかった」

「いいよ別に……私の扱いが雑なのはいつもの事だし」

「そんなつもりはないぞ」

「本当に? ほんとーに?」


 水奈の顔が近い。可愛い。

 じゃなかった。どうしてそんなに疑われるのでしょう?

 

「穂乃香に安売りしてない? 貸し与えてない?」

「…………」

「ほらーやっぱりしてるじゃん」

「……善処します」


 しないとは言わない。それはほら穂乃香の希望とか色々あってだね。

 

「……いいよ。私はお兄ちゃんの妹だからね」


 水奈はそう言って俺の肩に頭を乗せる。

 俺は水奈の兄で水奈は俺の妹。

 互いに向ける感情は兄妹のそれでは無く、肉体的関係も持ってしまった。

 だが、俺らが兄妹である事に変わりはない。

 それはこの転移した先の世界で、唯一遺伝子に刻まれた変わる事のない確かな繋がりだ。

 俺と水奈だけは他人になる事が無い。できないのだ。

 

「フルーツ……ありがとね。食べずらかったけど、嬉しかったよ」

「そうか。喜んで貰えて何よりだ」

「お兄ちゃんはそういう所ずるいよね」

「ずるいか?」

「うん、ずるい。昔からそうだったけど、こっちに来てスキルで見れるようになって余計にずるくなった。このタラシめ。えい」


 水奈に頬を突かれる。可愛過ぎか。

 お前だって十分タラシだろうが。一体何人の犠牲者しんじゃ被害にあった(こころうたれてる)と思ってるんだ。

 

「ずるい、楽しそう」


 俺の膝の上に座っていたリノが、俺と水奈の間に割って入った。

 リノ……そこに割り込むとは良い度胸じゃないか。

 リノは何を思ったかそのまま水奈の胸を揉み始めた。

 

「やわらかい」

「何してるんだリノ、それは俺のだ」

「いや、私の胸は私の物なんだけど……ってリノちゃん! そこは駄目!」




 風呂で一騒動あったが今は水奈の部屋で水奈、俺とリノの3人で横になっている。

 前回同様俺が真ん中の川の字。川って真ん中が一番短い筈なのに。

 歪な川である。

 風呂で何があったのかはまあ……神奈との3人部屋で穂乃香にされてた事に比べればマシ、とだけ言っておく。

 水奈ってそういうポジションだよね。

 これまた前回と同じくダブルで腕枕。両腕に花とは俺も偉くなったのう。

 妹と養子だけど。片方は5才だから花どころか蕾としても怪しいけど。

 今日は穂乃香を甘やかしには行かないので俺もこのまま寝る。

 穂乃香は一回の権利を明日まで取っておくんだって。

 リノは俺の方を向いて、水奈はうつ伏せながら顔を俺の方へ向けて手を繋いでいる。

 こうやって静かに寝るのも悪くない……けど、

 これ次の日腕痺れてたりしないだろうか……

ブックマーク500件ありがとうございます!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ