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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
112/346

空中剣戟

「さっきの戦闘でだいたい分かったと思うがまだ経験が足りない。これから空中での緊急回避や逆さま走行。それと空中剣戟を行っていく」


 森へと戻り神奈へ今後の課題を言い渡す。

 空中での動きに関しては自分でもできるだろうから、俺との訓練は空中剣戟が中心だな。

 

「緊急回避については分かりましたが、剣戟の練習はする必要あるんですか~?」


 抜刀術の基本は一撃必殺。打ち合いをする事は無いってか。

 

「もちろんある。ハーピーなら問題なく倒せるだろうが、クイーンハーピーともなればそうもいかない。一撃で倒せない相手と戦う時に必要になって来る」


 一撃必殺を考えてたのに一撃で倒せなかった時に、その先どうしたらいいのか分からないじゃ話にならない。

 常にワンパターンで勝てる程戦いは甘くない。

 定石とは勝ちやすいだけであって必ず勝てる訳では無いのだから。

 手札と手段は多い方が良い。

 重力魔法で俺は宙へと舞い上がる。

 

「さあ上がって来い空駆ける剣士。いつまでも空飛ぶ事に四苦八苦してないで、穂乃香みたいに俺から一本取って見せろ」

「言いましたねお兄さん……! 良いでしょう! 私だってこの3日間何もしてこなかった訳じゃ無いというのを……見せて上げます!」




「パパ楽しそう」

「そうだね。美鈴と一緒に居る時の氷河って少年みたいだよね。ある意味水奈との関係より兄妹らしく見えるよね」

「もっと近くで見たい」

「うーん……じゃあ空を飛ぶからしっかり掴まっててね」

「うん」




「くっ……勝てなかった……」


 なんだ本気勝てると思ってたのか? 今の実力じゃまだまだだ。

 でも確実に成長はしている。

 バランスは崩れる事があっても、落ちる事は無くなった。

 空中飛行の安定、後は純粋な剣術のレベルアップだな。

 

「リノの目の前で無様に落ちなかっただけ良かったんじゃないか?」

「剣戟の最中にバランスの取りにくい変な体勢にしてたのは、やっぱりわざとなんですか!?」

「当たり前だ。実戦でMP切れでも無いのに堕ちられでもしたら堪ったもんじゃない」


 戦闘に影響が出る程度ならまだいい。

 最悪トラウマになって二度と飛べなくなるなんて事になりかねない。

 空中浮遊の制御はシビアだ。だからこそきちんと叩き込まねばならない。

 まあ、今日はここまでだがな。

 日坂たちと合流する。

 日坂は今日魔剣術の取得に至ったみたいだ。

 かなり気合が入っている……というか少し肩に力が入り過ぎている。

 まあ発破かけたのは俺なんだけど。

 だからといって俺が何かしてやる訳でも無い。

 その辺は従者であり師匠であるロータスがどうにかするだろう。

 俺の役目じゃない。

 さて、前回試せなかった事をやりますか。

 リノ、お前も使う事になるかもしれないから見ておけよ。

 

「『サモン』」

「「わっ」」「え?」「――!?」


 四人同時召喚。

 二度目の水奈と穂乃香は少しびっくりした程度だが、ラミウムとフィサリスは不思議そうにしている。ラミウムはまだ目をパチクリさせている。珍しい。

 

「えとー……これは一体……」

「スキル『召喚術』契約した相手を呼び寄せるスキルだ」


 契約した相手。それは奴隷もだし、テイムしたモンスター、他には精霊も含まれる。

 つまりフィアも呼び出せるのだ。

 実質ずっと一緒にいるから呼び出すも何もないんだけど。

 

「ご主人様が呼べばすぐさま参上! って事? 便利だね」

「ああ。まあ呼び出して大丈夫な状況かどうかはしっかり確認した上でするから、変なタイミングでは呼び出さねぇよ」

「それって変なタイミングをご主人様にバッチリ確認されてるって事だよね~、ご主人様のエッチ」

「……俺は戦闘中に呼び出したりしないって意味で言ったんだが? お前は何を想像したんだ」

「あれ、ご主人様~、それ私の口から言わせちゃう~?」


 ぐっ……コイツと話すと調子が狂う。無視だ無視。

 

「さっさと帰るぞ」

「ふふふ」

「むー」


 穂乃香が嫉妬し始めた。

 今日はリノが俺と一緒に寝たいみたいだから、穂乃香には自重させないといけないのに。なんてことしてくれやがる。

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