香奈ちゃん、フルメイク、男子高校、おかわり、
「おはよぉー、真子ちん早いねぇ」
寮に帰ってジャージから制服に着替え終わった頃、ルームメイトの中川香奈ちゃんは眠たそうに目を擦りながらベットから降りてきた
明るくて人見知りのない香奈ちゃんは初めて会った時から仲良くなれそうだと私の脳は判別した。素っぴんとフルメイクのギャップには驚いたけど。絶対いいこ。
「ちょっと張り切りすぎちゃって、早く目が覚めたみたい」
「んふ、ふ、そぉーなんだぁ」
一緒に食堂に行く事になって、スッピンからフルメイクになるまでを見させてもらったけど香奈ちゃんの技術は凄かった。将来はメイクアップアーティストなんちゃらになりたいらしい。なれるよ、君なら。心からそう思った瞬間だった。
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食堂に行くと、他の部屋の子達と初めまして宜しくねのオンパレードでわいわいと楽しい食事になった。そんな中、1番盛り上がった会話というと
「隣接する男子高校は不良の集まりらしい」とか
「隣接する男子高校はイケメンぞろい」とか
きゃーぴきゃーぴと華を咲かせる会話に若干ついていけないけど必死で相槌をうつ、食う、笑う、食う
体育会系で育った私にはとても難易度が高い会話だったけどただ一つ解った事、それはここの食事はとても美味しいという事だ。
《味噌汁おかわり!》