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人狼   作者: 華蝶風雪
第五章 人狼四日目
18/23

終止符をうつ者



四日目午前7時。


ユウタ「これは……」


なんとゼロが死体となって発見された。

首にロープで締め付けられた痕跡があることから絞首殺害である。


昨日の夜の時点で自殺という線は相当薄い。


となると…。


アール「おわったんじゃ…ないのかよ…」


カズ「おい犯人さんよぉ!もう人狼二人見つけ出したぜ!ふざけんなよ!」


サクラ「これって普通にまだ人狼がこの中にいるって事じゃないんですか…?」


ユウタ「……そう…かもしれない。でも今生き残りは四人だ。

人狼が、二人だったら人狼が勝利してるから、いるとしたら人狼はこの中に1人ってことになるな…」


カズ「まだ…続くのかよ…」


アール「んな…馬鹿な…」


一瞬の希望は一瞬で絶望に生まれ変わった。


どういうことだ。


もしまだあの三人の中に人狼が1人いるって事はマサかレオナのどちらかは人狼ではなかったということだ。


しかしレオナは自分は人狼だと言い、もう一人の人狼はマサ、とハッキリ言っていた。

レオナの人狼は真実みたいだったし、そのレオナからもマサが…。

マサ…?


そうか。


完全に決めつけていた。


マサ自身は人狼coはしていなく、あくまで預言者だと言い張った。


しかし後にナナが預言者coし、俺を預言してそれが本当であったことから、ナナの預言者は真目であることがわかった。


そのナナ自身が預言者coをした原因は全てマサだったんだ…。


マサの預言者coによって、本物の預言者であるナナがcoした。


マサは始めからそれを狙っていたのか…


しかし本物の預言者が出たならその時点で預言者coを取り下げれば良かったのに…。


そこまで頭が回らなかった、ということか。


ユウタ「あの野郎…無茶しやがって…」


マサは発言は苦手でもちゃんと皆の事を考えてくれていた。


そして結果としてマサは自らを犠牲にして預言者を導いた。


騎士のいない人狼ゲームでの預言者coは自殺と同じ行為で、このゲームは実際に現実で死に至る。


それを把握した上でcoした二人にも改めて感謝しなくてはならない。


マサが人狼でなかった以上、レオナがもう一人の人狼はマサ、ということは完全に嘘であった。


レオナは本当の人狼をかばうためにマサが人狼だと言った。


それなら筋は通る。


そしてレオナが最期に言った言葉に、もう一人の人狼のことが好きになった、と言った。


もう一人の人狼はマサといっているのだから、素直にマサが好き、と言えば良いものを、敢えてもう一人の人狼、と言ったのだ。


生き残りのなかに潜むもう一人の人狼に対するメッセージだったと思われる。


マサがもう一人の人狼と言ったのもその人を守るため。


問題はそれが誰かだ。

それが判明しなくては意味がない。


普通に考えると男性だ。


となれば自分を除く男性は現在カズとアールだ。


高確率でこの二人の確率が高い。

そして……。


ユウタ「…ああ…やっぱりあの人か…」


ユウタは動きだした。















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