表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冬馬君の日常  作者: だかずお
14/16

慎司と遊ぶ




『慎司と遊ぶ』



翌日、冬馬君は学校から帰ってきては、さっそく、大喜に電話をかけた。


「もしもし、大喜久しぶり!」


「久しぶり!」


「すごい、良い知らせがあるよ」


「なになに」


「なんと、昨日清香から電話があって四人で冬休み出かけることになったよ」


「ほんと!やったあー」


大喜もまた、嬉しくて飛び跳ねていた ピョン


「そりゃ、冬休みが待ち遠しいね」


「良かったら、冬休み入ったら、また泊りに来なよ、もちろん多網も誘ってみんなで」


「是非そうするよ」


「じゃ、また学校終わったら、連絡するじゃあね」


「じゃあまた」


ガチャ


冬休み楽しみだなぁ


電話を切っても冬馬君の心はウキウキだった。


冬馬君は慎司に遊べないか電話をかけることにした。


「もしもし、慎司遊べる?」


「うん、良いよ、たまにはうちにくる?」


「それは、良いね今から行くよ」

冬馬君は慎司の家にさっそく遊びに行く事にした。


ひゃー外は寒いなぁ ブルブル


天気は晴れているけど、とっても寒い日だ


冬も冬の良さがあるなぁ。


あの元気なセミたちはいないけど


冬の景色、外の空気もまたいいなぁ。


ピンポーン


「入っていいよ、二階にいるよ」二階から慎司の声がする


「おじゃましまーす」


二階にあがって、二階のテレビ、ソファーが置いてある部屋で慎司はゲームをしていた。


「一緒にやろう」


二人はしばらくサッカーゲームに熱中した。


「そして、慎司がもうクリスマス近いしこれみない?」と、それは、ホームアローンだった


「これ、好きなんだ、みようみよう」


二人はお菓子を食べながら映画鑑賞をしている


「これ見るとクリスマスって感じするよね」


「うん」


二人はしばらくみていたが


冬馬君が「外遊びに行かない?」と提案する


「うん、いいよ」


二人は外に出た 「今日は冷えるね」 「うん」


慎司の家の裏は山になっている、たまに二人は山に入ったりして遊んでいた、この山はいろんな所に繋がってる大きな山なのだ。


すると山の中から、ガサガサ ガサガサ ガサガサ


「何かガサガサすごい音だね?」と慎司が目を丸くして言った


「猫でもいるんじゃない」


突然 「ギャギャギャギャー」


不気味な声が辺りに響く


冬馬君と慎司は驚き顔を見合わせ


「なっ、なにいまの?」


「たっ、たしかに人の声が」


二人は怖くなり、慎司の家にかけこんだ 玄関の鍵を閉め、二階にあがり、すぐに部屋のドアを閉めた。


家には誰もいない二人だけ


「何さっきの声?」慎司は驚いてる様子だ


「分からない、お化け?」


「ひいいぃぃぃ」


二人はソファーの横に置いてあった毛布を身体にかけ、くるまった。


「ホームアローンでもつけようか」

慎司がそう言いテレビをつけようとした、その瞬間


山の中から ザザザザザ


「しょおおおおおおー」と叫び声が


「ぎゃあああああああ」


二人は毛布の中に顔をしまい


怖くて外が見れないので、毛布の中で話している。


「何かいるよ」慎司は真剣な顔で囁く


「うん 間違いない」


すると、何かが山の中から出てくる音が


ザザザザザッ


二人は勇気を振り絞り、毛布から出た


いってみよう。


間違いなく何かが、今山から出て来た


二人は正体を突き止めるべく外に走った


玄関を開けて、外を覗くと


「あっ、あれは?・・・」


冬馬君と慎司はビックリした



「まっ、まさか?」



どこかで、みたことあるあの後ろ姿


洋服の上にダンボールの服を作って着ている、何とも滑稽なスタイル、そして角刈りに真っ黒い服


あの後ろ姿は、そっ そう、多網に間違いなかった


そういえば山にこもって遊んでるようなこと言ってたなぁ


冬馬君達は大笑い、まさか親戚だったとは


「あははは・・・ハハ」


まっ、何はともあれ週末ぶりの多網の姿に、嬉しい冬馬君であった


冬の空は暮れるのがはやい


もう、だんだん暗くなってきたね


「そろそろ帰るよ」


「分かったまた明日学校で」


「うんじゃあね」


冬の冷たい空気が肌に触れる



吐く息は白く



いくつかの木々は葉を落とし、寒そうにも見える



季節はいつの間に変わる



何だか、切ないような、嬉しいような、不思議な気持ちの冬空の下だった。



空はグラデーションの服をまとい



冬馬君を優しく包み込んでいた



いよいよもうすぐ冬休み



冬馬君の心は踊っていた。




つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ