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No.429.誰も-will be globe-
薄暗い灰色の街並み 温かいような寒いような
窓ガラスから見えるのは 隣の建物の喧騒ばかり
いつか君が言った 何気ない言葉達 想い出してみても
変わらない現実に 骨の髄まで 打ちのめされる
小さい傷が やがて 大きな ひずみになって
僕の全てを 吸い込みだして 後に残るのは影以外何もない
誰かの中で生きていれるだろうか
誰かとともに歩む時くるだろうか
誰かの為に恋する事できるだろうか
吠え出しそうな雲の連なり 苦しいようなさみしいような
部屋を照らす鈍い明かり 側の植物達も悲しそう
昨日は何をしたか 明日どこにいるのか 今はどうでもいい
ゆるぎない真実が 忘れかけた絆 紡いでいる
細い糸くずが いつか 長大な友情になって
無になった 僕という存在の意義が闇からわきでていく
誰かの内に刻まれているのだろうか
誰にもきっと手を取り合えるんだろうか
誰もが皆愛する事ができるだろうか




